私の好きな人。ー2ー
「何でこんなに苦しいの・・・」
一人になると、涙が止まらなくなる。
忘れなきゃ・・・忘れなきゃいけないのに。
「春名さん、藤宮くんに捨てられたみたいだよ?」
「本当ざまあみろだよね。立夏くんともやたら仲良くしてたしさ。痛い目見て当然だよ」
「本当それなー!」
教室に行くと、皆が私を見てある事ない事話す。
立夏とは振ってしまったあの日から話していない。
愛未は相変わらず、私を避けている。
どうしてこうなっちゃったかな。
こんなの、苦しすぎるよ。
「ユキちゃー・・・」
昼休みになると、私はユキちゃんのクラスへ。
だけど
「ユキ、それマジ?」
「マジマジ!ほら、写真見るー?」
「お、見たーい!」
ユキちゃんは同じクラスの友達と騒いでた。
邪魔しちゃ、悪いか。
そもそも今日もなんか食欲無いし。
このまま、病気になって倒れて入院した方が気が楽だ。
学校にいるのが本当に辛い。
ーー私は一人ぼっちだ。
だけど
「カズー、いつまで続けるわけぇ?」
「終業式くらいまで。悪いな」
藤宮くんが前から彼女さんと手を繋いで歩いてきた。
っ・・・
やばっ!
私は走って逃げ出す。
「透子・・・先輩?」
「カズ?どうしたのー?」
「・・・何でもないよ」
見たくなんかないのに。
藤宮くんと彼女さんが一緒にいるとこなんて。
見たくなんかない!!
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