私の後輩が可愛すぎるんですが。ー6ー


「透子先輩、藤堂先輩の事は諦められそうですか?」


「え?」


藤宮くんからの質問に私は驚く。


「わ、分かんない。まだ二人を見ると辛いし」


それでも、前ほど立夏の事を考えなくはなったとは思う。


立夏より藤宮くんと話す事のが多いからかな?


「まあ、ずっと好きなんですもんね」


「うん。小さい頃なんかあいつ私をお嫁さんにするとかほざいてたんだよ?覚えてるのは結局私だけ。バカみたい」


「だから藤堂先輩はだめなんだ」


「藤宮くん?」


「俺は透子先輩が傷つくのが嫌です。もう藤堂先輩と関わるのやめてください」


「そんな事・・・」


「俺が代わりになっても良いです」


「藤宮くんは藤宮くん。立夏は立夏だよ。心配してくれてありがとうね。藤宮くんは本当に優しい子だね」


「俺は優しくなんかないです!優しくするのは透子先輩だけです。本当は冷めてるし、他人なんてどうでもいい。でも、透子先輩は幸せになって欲しい」


「私は大丈夫だよ、藤宮くん」


「先輩・・・」


「ふふっ。可愛い後輩がいて、私は幸せだね」


「可愛い後輩扱いはやめてください、先輩」


藤宮くんは本当に優しい。


だけど、立夏の代わりにとか思えない。


だって立夏と藤宮くんは全く違うのだから。



「ありがとう。藤宮くん。じゃあここで」


「はい。また明日、先輩」


家の前で藤宮くんと私は別れた。




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