第20話 白雪の秘策
「うぅ……」
「姫さま……」
心配そうに彼女を覗き込む
「大蛇は……」
白雪はすぐに周囲を見渡し、黒炎を連続で吐き出しているオロチの姿を目視した。
オロチは自分の周囲を飛び回る小さな影を黒い炎で撃墜しようとしている。
「あれは……」
白雪は目を凝らすと、それが
そんな主の様子に
「よく分かりませんが、鬼ヶ崎
白雪は素早く状況を判断すると緊迫した顔で
「そうですか。ですが、あのままではいずれ炎に焼かれてしまいます。援護を」
「しかし我々にはもはや打てる手立てが……」
そう言って口ごもる紫水に目をやると、白雪は何かを思いついたかのように目を見開いた。
そして何も言わずに立ち上がると、おぼつかない足取りで数メートル先にある船体に開いた大きな穴の近くへと向かった。
そこはオロチ出現の際に出来た大きな大穴が開いており、最下層の船底までを見下ろすことができた。
そして船底には
「姫さま! ご無理は……」
そう言って
「姫さま。一体何を……」
「転生の施術は残念ながら失敗に終わったようですね。我が無力を呪います」
「姫さま……」
「
悲痛な表情でそう
そこには先ほど彼女が打ち倒したヨンスの
白雪はその様子を見てとると、すぐに
「
一瞬、主の意図を探った
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