終章 いつかまた、この小さな庭で⑥
「んぷ、んく……む、ちゅぷぅ……♪」
「ふ……んんっ♪ ぬぶぅ、るちゅっ♪」
今日も健全な百合キス接客で営業してる、「リトル・ガーデン」。
爽やかでスパイシーな、炭酸ジュースの口移しが、今週は2割引きだ。
「ぢゅぷぅ、しゅわわ♪」
「それで、今度はどんな百合キスで、お出迎えすればいいのかしら♪」
金髪巨乳メイドのリズさんが、目を輝かせる。
先生たちの視察の件を相談されて、思考はもう百合キス一択だ。
「あ、これもう、キスすることしか考えてないや……」
百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」は、そういうお店なのですちゅぷ。
と、赤毛ロリメイドの
「つーか
やきもちオーラを醸し出す美緒奈へ、
「あ、みーちゃん妬いてるし。可愛いー♪ ……ちゅっ♪」
同級生メイドの宮野りりなと
「ふふ、学校でキスしたいなら言ってくれれば……私とりりながキスするわよ。ちゅっ……♪」
「ふぇぇ、それはもちろん嬉しいんだけどぉ……♪」
右から左から愛でられ百合キスされて、赤い顔の美緒奈、由理と目が合う。
美緒奈は、由理とキスがしたいのだ……というのが視線で伝わっちゃって、お互いに頬を染める。
で、慌てた美緒奈はこんなことを言い出した。
「ところでなんの脈絡もないけど、パンツ見せてよ」
「……?」
「……??」
「……???」
皆、ぽかーんである。
美緒奈としてはナイスアイディアらしく、薄い胸を張って八重歯をチラリ。
「えっちなつもりで言ってるんじゃねーぜ? 先生たち来るならさ、お風呂いっしょに入ったりするかもじゃん。可愛いパンツ穿いとかないとね♪」
何言ってんだコイツという顔をしたのは、由理だけだった。
リズさん、うんうんと頷く。
「そうね、下着見せ合いっこしながら百合キスとか、するものね。今見せるのは、ちょっと恥ずかしいけど……」
かぁぁーっと頬を赤らめた困り顔で、でもメイド服のスカートをそっとたくし上げた。
りりなと早百合も……。
「みーちゃんは鋭いなー。そうだね、パンツは大事だよね!」
「え、ホントに見せる流れ? ……もうっ、変態さんみたい」
レースが可愛いコーラルピンクと、青のストライプ、せくしー黒ランジェリー。
どれが誰のかは、想像にお任せします。
「……ふわ。な、なに皆で、パンツ見せ合ってるんだろ……?」
と言いつつ、つい見ちゃってドキドキ、赤くなる由理。
女の子の下着を見て変な気持ちになるくらいには、もうレズなのです。
ちなみに季紗は、えっちなことに耐性の無い純情お姫様みたいに、一際羞じらいながら、
「わ、私……恥ずかしくて、見せられないわ。だって今日……穿いてないし」
「ド変態か!!」
ふーぞくな「リトル・ガーデン」を、どこまで見せていいのか。
改めて悩む由理だった。
※ ※ ※
「……で、由理はパンツ何色なの?」
男の人が聞いたら警察行きな台詞も、恋する乙女な美緒奈が「好きな人のこと、知りたいの……」的羞じらいでもじもじしながら言うと、なんだか可愛い。
なので由理も、赤面しながらツンデレ発動。
「ば、ばかっ。そんなに私の見たいなら……美緒奈のも、見せなさいよね?」
「う、うん……♪ キス、しながらな♪」
そして、スカートの前をめくり上げて、下着を露出させながら唇を重ねる。
「……ちゅぷっ♪ んんふぅ……むぷぅ♪ あむっ、ちゅぅぅ……♪」
胸をときめかせながら見守るリズさん、つぶやいた。
「……ちょっと、先生たちには見せられないかしら?」
基本健全な「リトル・ガーデン」。時々、本当に時々たまに、こんなエッチな光景が現れます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます