秋の味覚シリーズ① 百合ミックスジュースはいかが?

「じゅぶ……んぶぅ♪ ずぶ、るぷ……。ふ、むぅぅぅ……♪」


 清楚系美少女メイドの季紗きさと、金髪縦ロールメイドのリズ。

 開店前の百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」厨房にて、指を絡め、ずぷずぷ百合キス中。


「んくぅ、ふぶ。ふぅっ、んんっ……♪」


 ぶっちゅぅぅぅぅと擬音をつけたくなるくらいな濃厚接吻ベーゼ

 2人とも相手のお口の中で、ミキサーみたいに舌をうねらせて、粘膜を撹拌かくはん……大輪の、百合の花が咲いてる状態だ。


「……なにしてんの、これ」


 季紗リズのハードな百合キスに赤面する由理ゆーりへ、美緒奈みおなが答える。


「はぁ? 見て分かんねーの、お仕事だよ」


 生涯の愛を誓い合うような口づけにしか見えないのですが……由理、とりあえず黙ってみてることにした。


 やがて息が続かなくなったか、ぷはっと唇を離す2人。

 潤んだ瞳で見つめ合う季紗とリズ、唇の間に唾液の銀糸を、いつもより太く垂らして。


「やっぱり、林檎りんごと桃のミックスジュースは美味しいですね、リズさん♪」

「ふふ、50%は唾液だけどね♪」


 お分かり頂けただろうか。

 この百合キスは、「リトル・ガーデン」恒例、新メニュー開発だったのだ。


「またいつもの口移しメニューなのね……」


 由理は脱力してるけど、バカにしてはだめ。

 「リトル・ガーデン」でミックスジュースといえば、少女2人がそれぞれ違う味のジュースをお口に含み、キスしながら混ぜ合わせる……ミックスしたての新鮮さが売りの人気メニュー。

 くだものが美味しい秋は、毎年とっても売れるので。

 どのくだものの組み合わせが美味しいか、ちゃんと試しておかないとならないのだ。


「はぁ、くだもの美味しい♪ やっぱり『リトル・ガーデン』とくだものは切っても切り離せないわね♪」


 リズ、季紗の唾液の余韻にうっとりしながら頬を染める。

 「くだもの」が百合の隠語のひとつと知ってるかは分からない。


 切なげに息を切らせ、上気した顔で。


「もっと、いろんなジュースの組み合わせ、試してみたいな♪」


 さすがリズさん仕事熱心です。

 すっごくキスしたそうな顔だけど、これはお仕事です。たぶん。


「やっぱり秋だもの、ブドウとか試してみたいわね♪ ブドウ味のキス……♪」

「その前に。これは試食なんだしさー」


 今度は美緒奈、えっちな小悪魔モードで唇を舐める。そっと唇にあてた指が、扇情的。


「次のメニュー試す前に、お口の中綺麗にしてリセットしないと。あたしが、手伝ってあげる♪」


 リズの頬に触れて、甘い囁き。


「もちろん、百合キスでね♪」

「ふぁぁ♪ 美緒奈ちゃんも仕事熱心だぁ♪」


 ……そして。

 じゅぶ、じゅぶ。ずっぷ、ずっぷ。


「ふぅっ……んぷ。ぷちゅぅ、ぬぷるぅ……♪」

「んむぅー、んぶ♪ ふぁ、美緒奈ちゃんの舌が、奥までぇぇ……♪」


 リズの腔中に、美緒奈の熱いのが侵入。

 舌の裏のひだひだ、お口の中の粘膜まで、ずぶずぶと掻き回して、刺激。


「ふぅー♪ ふぅーっ♪」


 わずかな空気も漏れないぐらい固く、唇をキスで塞がれながら。

 青い瞳に欲情した色を浮かべるリズさん可愛い。


「ちゅぷっ♪ ずぷぅぅ……♪」


 お口の中をお掃除。

 色んなジュースの組み合わせを試すために、必要な行為です。


「ふにゃぁ♪ 唾液が、溢れりゅぅ……っ♪」


 美緒奈に掻き回されて、リズが嬌声を上げた。

 連続で百合キスして、満足げにびくんびくんしてるリズへ、唇に零れた唾液を舐めてあげながら(これも百合キス)美緒奈もえっちな顔。


「えへへぇ♪ まだまだ寝かさないよリズ姉♪」


 再度確認ですが、これはミックスジュースを作るお仕事です。

 季紗がぽっと頬を染めて、脚をもじもじ。


「ふふ、愛のミックスジュースができちゃうね♪」

「なにを言ってるのか分からないけどっ。ちょぉっと待ったぁぁぁ!」


 顔真っ赤な由理がツッコむ。


「こ、こんなえっちな……。百合キスから離れるって発想は無いの?」

「むっ、分かってねーな。うちのミックスジュースは、唾液50%だから美味しいんだぞー」


 美緒奈の意見に、季紗もうんうんと頷いている。

 ハァハァしてるリズ、胸をドキドキさせて乳揺れしながら、


「ふふ、由理も試せば分かるわよ♪」


 ブドウジュースのパックを手渡して、自分はオレンジジュースを口に含んで。


「んー♪」


 キス待ち。


「え、私もキスするの……?」


 由理が羞じらっていると、リズが「嫌なの……?」的な泣きそうな顔するので。

 やむなく由理も……濃厚百合キスの輪に加わります。


「……ちゅっ。んぅ……」

「ふぅ……♪ んむ、ぴちゅ……♪」


 メイド服で抱き合う由理とリズ。

 唇へ割り入り、恐る恐る挿入される由理の舌を、リズは受け入れて。


「ふぅっ♪ んく、んむぅぅ……♪」


 もっと激しく掻き回して♪と、由理の背中へ腕を回してアピール。

 リズの愛の蜜(唾液)溢れる腔内を、ちゅぱっ、ちゅぷっと、由理が舌でミキサー。

 ブドウのジュースと、オレンジジュースと……2人の透明な唾液ラブジュースがとろとろと混ざり合って、極甘な「リトル・ガーデン」流ミックスジュースを調合します。

 秘密のレシピは、美少女の唾液50%。


「んんぅ。……ぷはっ♪」

「はぁ……はぁ……♪ ねえ、どうだった?」


 唾液ミックスジュースを唇から垂らしながら、感想を求めるリズへ。

 由理は、


「うん、リズさんの味しかしないよ。……でも」


 照れ照れと頬を染めて、


「その……甘かった、です……」


 やっぱり百合キスミックスジュースは至高なのだ。


「ふふ、じゃあ、他のジュースの組み合わせも試しましょうか、由理♪」

「う、うん……♪ リズさん♪」


 甘い空気が厨房を包む。

 私達も!と声を上げる季紗と美緒奈も加えて、4人でたっぷり、いろんなジュースのミックスを試すのだった。

 ……もちろん、全て口移しで。

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