お姉さまへ
深夜の
百合メイド喫茶「リトル・ガーデン」に住み込みの由理とリズ、今夜も可愛らしいパジャマ姿で、ベッドでイチャイチャ。
「ちゅ……んっ、ふぅ……♪ ちゅぷ……♪」
イチャイチャというか、ベッドで抱き合って、百合キスしていました。
暗い部屋に、ちゅぱちゅぱ水音が響く。
「も、もうっ。お風呂でも、キスしたのにぃぃ……」
全裸で泡塗れぬるぬるになりながら激しく唇を求め合ったのを思い出して、赤くなる由理。
でも、縦ロールをほどいた寝間着姿のリズ……波打つ金髪に青の瞳、童顔なのに胸はたわわな可愛いお姉さん……と鼻先が擦れ合うと、つい胸が高鳴ってきて、唇を拒めない。
薄いブルーのシーツに横になりながら、無垢な童女の瞳で甘えてくるリズはかなり天使。
「ふふ、だーめ。お休みのキスするまで、寝かせてあげないんだから。……ちゅっ♪」
「ちゅむ!? こ、これはお休みのキスじゃないのリズさん!?」
と、唇を触れ合わせながら、リズが眉をひそめて、
「……それ。そのリズ『さん』って呼ぶの。なんだか、他人行儀じゃない?」
可愛らしく唇をへの字にして。
「こんなに毎晩、同じベッドで寝てるのに。ねえ、由理ちゃん……」
夜のベッドの中で、両手で由理の頬に触れ、顔を近付けながら。
「リズ、って呼んでほしいな。私達、もう家族みたいなものでしょう?」
少女二人、互いに見つめ合う顔が赤くなった。
もう幾度も、唇で繋がった二人は、他人のはずがなくて。
「家族、かぁ」
由理はなんだか嬉しくなって、頬が緩む。
(やば、私、変な顔してるかも)
暗い部屋に感謝だ。恥ずかしくて照れた顔に、気付かれずに済む。
「……でもね、リズさん。やっぱり私にとってリズさんは、お姉ちゃんなの」
ぎゅっと、柔らかいカラダへ抱き付いて。リズの暖かくて大きな胸に、顔を埋めて。
レモンみたいな、ほのかな良い薫り。いつか陽だまりで母親に抱き付いたような……。
「だから、リズ『さん』って呼ぶのがいい。その方が、そのぉ……」
甘えてる感じがするし、という由理の言葉は、恥ずかしすぎて上擦ってしまった。
「……そっか。ふふっ」
夜のベッドで、リズも嬉しそうに頬を染めて。指を絡めあって。
ちゅ、と由理のおでこに口づけした。
「じゃあ、お姉ちゃんは……由理って呼ぶわね。大好きよ、由理」
「ん、リズさん……♪」
爽やかで甘い、花の薫りのベッドで。
仲良し姉妹のように、2人は眠りに落ちるまでキスをした。
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