カエルもゴキゲン

作者 六月菜摘

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★★★ Excellent!!!

読んでいて、何度も深呼吸が出て、涙が滲みそうになりました。
懐かしい景色、懐かしい色、懐かしい音。静かに、はっきりと、それらが感覚の中に蘇ってきます。

故郷を誇りたい気持ちと、隠してしまいたい気恥ずかしさ。自分を育ててくれた場所を思う時、その相反する思いが切なくて…それでも、故郷が自分の心を支え続けていることを思わずにいられない。いつも優しく、自分を受け入れてくれる場所。

自分の故郷が、自然に恵まれた場所で良かった。
そんな思いが自分の中にあることを、この作品を読んで改めて確認できた気がします。

たくさんの故郷への思いが、溢れ出してくる。懐かしい風景の中で、今すぐに深呼吸をしたくなる。
そんな、切なくて美しい作品です。

★★★ Excellent!!!

 自分の地元も正直パッと思いつくような名物がないので、作者様の言わんとすることに共感しました。
 ただ地元にそこまで有名な名所や名物の類がなくても、『街コン』には参加できるということをこの作品は証明していると思います。
 読んだあと暖かい気持ちになれる作品でもありました。

★★ Very Good!!

どこにでもある、ありふれた景色しかない故郷でも、そこで暮らす人にとっては大切な場所。
それを踏みにじる行為は許せませんが、なかなか強くいえない気持ちもよくわかる。
でも、そんな不満や悩みも優しく大らかに包んでくれるのが、ふるさとですね。

入間郡毛呂山町(いるまぐん もろやままち)が、「にんげん郡 けろやま町」にしか見えなくなってしまいましたが、入間郡毛呂山町の良さが伝わる素敵な文章に、心が温かくなりました。
ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

でお馴染み、ダンカンさんが生まれた町、入間。
埼玉県民なので行ったことはあるんだけど、ホントになにもないの。ホントに。自分の地元の栃木と張るんじゃないかってくらい。

で、土地の名前が読めない。毛呂山とかケロ山以外読めない。モロなら普通は茂呂でしょ、っていう。で、近くの川が越辺川(おっぺがわ)と高麗川(こまがわ)で、それも読めない。同じ埼玉かここは。

ゆずが名産。バスの名前もゆず。祭のテーマもゆず。愛媛県松山のなんでも「坊っちゃん」を冠する感じと近い。ホントになにもない。

でも、地元が田舎だったから分かる。それでも愛着はあって、むしろ何もないと思ってたけど、ふと散歩してたら意外と川の流れが綺麗で、クヌギの木が良い匂いだったりする。

作者様の、途切れることのない地元愛が、ほわわんと伝わってきます。

★★★ Excellent!!!

埼玉県の毛呂山町を舞台にした街コン作品。その不思議な名前からケロ山さんと呼ばれてしまう作者。年賀状には下呂山……

そんな不憫な土地でも、作者にとっては大事な故郷。キラキラした思い出たちがたくさん詰まっている。そして詰まり過ぎている。時折、涙を流したくなるくらい。

いつか行ってみたいと思わせる、やわらかで素敵な文章で綴られた短い日記のような物語。きっと作者の胸の中では、ケロちゃんズが今もにっこりと笑っているのだと思う。