第44話 病院の食事

今回の病院の食事はとても美味しかった。

あまりに美味しくて、それを伝えたくて、食事に付いてくる献立メモに

お礼を書いて食器を戻した事もあった。


食事は美味しかったのだが、色々な連絡はうまくいってないようだった。


というのも、入院する時に食べ物で嫌いなもなのやアレルギーを記入する紙に

牛乳が嫌いだと書いておいたら、毎回の献立メモに【牛乳禁】と書かれて、牛乳の代わりにヨーグルトを出してくれていたのに

術後の食事再開時からは【牛乳禁】の文字は消えてバンバン牛乳が出されるようになったのだ。


まぁ、苦手なだけなので受け入れていた。


けれどもっと問題な事があって、それは手術前に私は二日前のお昼から食事が止められたのだが

それが栄養部に伝わってなくて食事が出されたのだ。


そしてお昼の時点では私はもう食事が止まるんだという事を知らず、食べてしまったのだ。

先生の急遽の判断で早まったことだったし、低残渣食だった事もありあまり問題ではなかったようだけど


この次の夕食まで平然と食事は出されたのだ。

それは食事は止まったと私も知っていた後だったので食事を運んでくれる看護助手の方に


「食事はもう止まったと聞いたのですが」

と言い、出されたままに食べず良かったという事があった。


後から、ちゃんと食べずにいた事にお礼を言ってくださった看護師さんから


「出されたからと食べちゃう人もいるんですよ。良かった」

と聞いた。

という事は、こういう話がちゃんと行ってないことはまぁまぁある事なんだなと思ったのだった。


前の病院では食事が運ばれる前に看護師さんや看護助手さんたちが二人一組で

患者さんの名前と献立の種類名、禁止の食べ物等を読み上げ確認して

患者さんの元に食事が運ばられた時も顔なじみで分かっていても毎回、患者さんにフルネームを言わせていた。


看護師さんも看護助手さんも忙しいから、中々、そこまで出来ないんだと思うけれど

美味しさは抜群だった今回の病院だったが、管理体制は甘かったかなと感じた。

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