第41話 病気後の心の中
私がガンと診断されて一番に考えた事は
「ワンピースの最終回見れるかな?」だった。
ワンピースが好き過ぎるわけではない。
まぁ普通に好きだが
ガンの告知後に思う事は案外、こういった深刻めいてない何気無い事なのかもしれないと実感したのだった。
それと同じで、子どもを授かりたかった私が子宮と卵巣を
摘出しても
絶望したり、一人で泣くという事は無かった。
これはもちろん個人的思考であり、他の人は違うかもしれない。
ただ、人の言動やニュースに敏感になるという事はある。
やはり癌関連のニュースやブログには
やたらと反応してしまう。
妊娠や出産のニュースに関しては
出来るだけ聞き流そうと“変に”意識してしまう。
今はまだ、心の奥底に染み渡って無いだけで
染み渡ってしまったら平気でいられなくなるのではないかと不安だからだ。
だか、人の何気ない言葉は卑屈に勝手に反応してしまう。
悪い事なんて何も言ってないのに
「なんて無神経な人」と思ってしまう。
更には、無神経な事を言ってないか気にして聞いてきた人に
「無神経だったとして、無神経だったよ、傷ついたよ」
なんて言えないよ。
自分が助かりたいだけじゃないか、何で私がそんな事に気を使わなきゃなんないんだ。癌なのに。
などと思ってしまうのだ。
我ながら面倒臭い心理になってるなと思うものだ。
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