第39話 開腹手術後三日目
三日目には、お腹のドレーンの管も取れた。
点滴も、あと一本で終わりですよと言われたところで
頑張ってもたせてきた点滴が漏れてきた。
私は血管が見つかりにくく、採血も点滴も苦労する。
この点滴のルートを取ってもらった時も
先生は少しプリプリしながら
「外れないように気をつけてね。もう簡単には入れられないから」
と言っていた。
だから手首という日常生活に困る場所でも
外れないように極力真っ直ぐにしていようと頑張ってきたのだった。
それが、手術前の点滴、手術中、手術後ときて
とうとう外れてしまったのだ。
先生に叱られる!と思っていたら
しばらくして戻ってきた看護師さんに
もう、この点滴も無しで終わりでいいです。
これで全ての管が取れましたね、と言われて一気にありがたい事になったのだった。
そのおかげで、この日からシャワー解禁になった。
どんどん、出来る事が増えて
退院も近づいたような気がした。
エコノミークラス症候群防止と腸閉塞予防のために
毎日二回は散歩する。
その距離も管が全て取れた事によってのびていった。
エコノミークラス症候群防止と言えば
毎日、朝晩二回お腹に皮下注射を打ってもらう。
これが地味に痛いんだ。
打つ時はもちろん、打った後もヒリヒリした。
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