第12話 原因不明

主治医の先生によると、私の今回のことは原因不明らしい。

そのため、色々と検査することに。


そして子宮がんの検査もしたところ

採取した細胞は問題なかったそうなのだが


この検査、子宮のほんの一部の細胞を

チョコチョコチョコッと削って採取するもののため


たまたま、今回採取した細胞が悪いものが出なかっただけで

採取していない辺りの細胞まで全て問題ないとは言い切れない、と


だから、麻酔をして『手術』という形で

他の子宮内の細胞も採取して検査しましょう


と先生から説明を受けた。


まぁ私は癌家系じゃないし

そうやってちゃんと調べてもらって問題ない事が分かった方が

安心だしね、と思いその手術に承諾したのだった。


ところがその『手術』は一応手術だし麻酔も使うしということで

一人で勝手に受けるわけにはいかない。


手術の説明や同意、そして当日の手術中は

家族の付き添いが必要だと言う。


けれどそれは平日。


一人っ子で実家から遠く離れた土地に住んでいる私にとって

こういう時に頼れる家族は夫しかいない。


毎日深夜近くまで仕事をして、休むのも簡単には出来ない夫に

たとえ手術であろうと付き添いを頼むのは心苦しかった。


とはいえ、そうも言ってられない。

ダメ元で夫に連絡してみると、急遽、明後日の手術だというのに

休みを取ってくれたのだった。

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