書籍になるという情報を知るまで、不勉強ながら存じ上げませんでした。まずは書籍に含まれる小説を拝読し、あまりに面白くて止まらずにすべてを拝読しました。作者のSF愛がほとばしっています。SF的なアイデアとお話のアイデアの融合が素晴らしく、読んでいて笑ったり、泣いたり、背筋が凍ったりします。全作品、とても面白かったです。続きもぜひ読みたいです。
あるひとつの革新的な発明によって進化する社会、時代に沿って変化していく価値観と倫理観。あるいは、変わってしまう前に自滅する人類。遥か遠い(もしくは近い)未来、本当に作中の技術が実現したとしたら、人類のたどる結末はこうなるかもしれないと、ある意味で背筋を凍らせてくれます。フィクションなのに、まるで予言であるかのようなリアリティを思わせる卓越した作品たちです。遠い未来で、簡単に要約された科学史を読んでいる気分になれます。
宇宙ものあり、タイムリープものあり、ディストピアものあり、と、バラエティに富んだ内容で、どのお話も面白い。きちんとした日本語で、科学的知識に裏打ちされた、ハイクオリティなSF をお求めの方におすすめです。
ありとあらゆるSF風味の効いた、ピリリと小粒の作品たちを味わいたい、全てのSFファンの方々へ! 決して期待を裏切りません。
第1話から非常に面白いです!物理学や生命科学のエッセンスが凝縮されています!
SF短編の妙。遠い世界で遠くの時間――そんな世界を分かりやすく書き記し、物語テーマを織り込むのはたいへん。ましてそれを面白く可笑しく感動的に。その上で短く!? 正直、短編というものは、物語作成能力と同時に一種違った特殊な能力を要するとしか思えない。ましてそれが次々と。さあ次の作品はなんだなんだ。