竜の足元で魂は物語を紡ぐ【怪】

作者 風嵐むげん

103

37人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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 と言っておきながら僕は「ひぐらしのなく頃に」を文字媒体で読んだことはない。うるさい、PR文は人が呼べれば良いのだ。それになにも無意味にこんなPR文をつけたわけではない。非現実的な設定と非現実的なキャラクターを用いて、まるで事件が現実に起こっているような臨場感溢れるサスペンスを展開し、読者に次へ次へとスクロールを促す構造が似ていると思ったから、このPR文を採用した。

 本作は冒頭、とある島の高校が巨大な黄金の竜に蹂躙され、生徒や教師などの関係者およそ1000人が竜に「喰い殺される」という衝撃的な事件から始まる。その生き残りである勇希サネが語る大惨事に至るまでの経緯が、作中で語られる物語だ。

 冒頭で述べた通り、黄金の竜にまつわる設定や勇希サネをはじめとするデフォルメの強いキャラクターたちは決して現実的ではない。しかし作中で展開される惨劇はやはり冒頭で述べたように、まるで現実に起こっているような臨場感がある。エンターテイメントとはつまりこういうことなのではないだろうか。現実的である必要はない。物語としてリアルであればよい。そのリアルが、この作品には確かに存在する。

 ストーリーテリングの見事さに加え、構成の巧さも見逃せない。例えば作中にはツイッターを模したSNSでの会話が何度か掲載され、それこそツイッターのタイムラインを眺めるように読み飛ばしてしまいそうになるが、そこには数多くの伏線が隠されている。作品を通して物語には人間の権謀術数が渦巻いており、決して「すごい力をもった竜が不思議な力で不思議なことをしました」で終わる話ではないのだ。正しく、現代ファンタジーではなくミステリーにいることをカテエラとは思えない出来栄えに仕上がっていると言える。

 本作は「ひぐらしのなく頃に」でいうところの出題編であり、解答編はまた後日アップされるとのこと。既に風呂敷は広げきった。この先…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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この国随一と言われる進学校。全寮制のその校舎は島の上にあった。つい先日までは。

しかし、今そこは瓦礫の山と化し、教職員や生徒たちの屍がいたるところに転がる。
なにより目を引くのは……そう、黄金色をした巨大な塊。島で蠢く雷竜だ。

数少ないその島の生き残りである少女はいう。あの竜を呼んでしまったのは自分なのだ、と。



そんな衝撃的なシーンで始まる本作。そして、時間は巻き戻り、いつもの日常としての学園生活があった過去から話が始まります。
しかし、読者は冒頭の悲惨なシーンを知っているので、いずれこの幸福でありふれた日常が壊れてしまうことを知っている。

そんな、物語ののほほんとした雰囲気を他所に、読者はある種緊張感を感じながら読み進めていくうち、謎の事件の数々に容赦なく巻き込まれていきます。

もうまず、この構成が見事というほかありません。

犯人は?人なのか、人外なのか。
誰が味方で誰が悪意を持っているのか。
一体。島で。学校で。この都市で。何が起きているのか。
張り巡らされた謎や伏線、それらが一つ一つ解き明かされ、より深い謎につながる後半部分。
手に汗握らずにはいられないはず。

続編の「解」も楽しみです。

★★★ Excellent!!!

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もう、本当に面白かった。ぞわっとして、脳みそが痺れて、感動でため息が漏れて胸が熱くなりました。興奮が冷めやまないよー!
これは正直に、正統派のミステリーではないと思います。ですが、普段ファンタジーを愛されている風嵐さんにしか書けない、誰にも真似の出来ない新種のファンタジックミステリーだと感じました。と、言うか、この作品ずるくないっすか?(笑)だってジャンルミステリーなのに深い人間ドラマがちゃんとあるんだもん。後半普通に泣いたんだけど私(笑)泣く気なんてちっともなかったのに。これ一つでこのコンテストの部門凌駕してるじゃん。もうこれ一位だよ。一位←
設定やキャラクターの個性が強くて楽しい。特にサネのワナビ設定はリアル。サネの気持ちに寄り添ったらさ、カクヨムでもう少し、書いて、読んでみよっかなーなんて、ちょっと気力湧いたよねw←
物語の所々に細かい拘りが幾つもあるのに分かりやすい。分かりやすいのは〝謎〟が分かりやすいのではなく、〝謎〟を追う伏線が。だから非常に読みやすい。ミステリー苦手で普段避けてる方も楽しめると思う。ちょっとした描写にきちんと意味があるのがよく分かって、それが自身の脳内で繋った瞬間ドキドキがやばいですよ。
それと、途中で出てくる〝ついぽっぽ〟は決して流し読みしちゃいけません♡もう、ついぽっぽなんて可愛い名前しやがって!(笑)凄いよ君は、スナイパーかよ(笑)本当に素晴らしい!アカウント名に風嵐さんのセンスが光っている所も私は地味に好きです(笑)
更新ずっと追ってたのですが、やはり伏線があるのでどうしても日が経つと少々忘れてしまう部分もあり...なので今日一日で頭から読み直してみました★朝の電車→昼休憩→帰りの電車→風呂上がり髪乾かしながら→本日さっき更新された五月二〇日【後】の話まで全て。と、言うことは、おっ?これ一日で全部読めちゃうじゃん?さぁ皆さん!今がチャ…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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最新話まで、ほぼ一気に読了。

主人公の少女がカクヨムっぽい小説サイトに小説を投稿しているせいか、何だか読んでいるうちに虚構と現実が分からなくなってきています。
そもそも、竜という非現実な存在を前提にした物語なのか、それとも竜はあくまで演出で、実際には人間が犯した殺人劇でしかないのか。

まだ私には全貌が読めておりませぬ。

ミステリ好き兼ミステリ書きとして、非常に興味深くもあり、手強いライバルをまた発見してしまい、戦々恐々としております。

★★★ Excellent!!!

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冒頭、かなり緊迫した場面から始まり、謎のモンスターが暴れます。


そして、そこに至る経緯が語られる。この作品は、ファンタジーとミステリーが融合しています。


小説好きの少女の設定は、創作好きには共感できます。彼女を取り巻く人物像も、丁寧かつ、軽妙に描かれ、伏線も配置されます。

謎の少年の存在、見えない捕食者、警察署長の不可解な言動、視点を切り換えサスペンスを盛り上げます。

ファンタジー好きもミステリー好きも楽しめる物語。

★★★ Excellent!!!

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学園内で起こる連続殺人事件の謎を追うミステリー。

ポイントはタイトルにもあるように「竜」
舞台となる場所で言い伝えられる竜によって起こされた事件であるのか、それとも人が起こした事件なのか。
そこが重要となってくるお話です。

これからオチに向かってどうなるのか、とても楽しみです。

★★★ Excellent!!!

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花筏島には、黄金の竜が住んでいる――。

冒頭の衝撃の展開から、平穏だった頃の日常へ。しかしそこから物語は容赦なく加速し、一気に世界の中に引き込んでいく。
ところどころに散りばめられた伏線らしきもの。
そして点在する不穏な謎たち。

私たちが読んでいるこの物語は、最後にどんな結末を紡ぐのか?
果たして、「竜」とは一体なんなのか?
とかいうレビューを書いている私は雷竜様の怒りに触れないのか!?
(祈りを捧げますのでお許し下さい)

今後の展開が気になって眠れない、怒涛のファンタジー×ミステリ。
読まずにいるのは勿体無い!

★★★ Excellent!!!

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ファンタジー、ミステリー、医療系のどれもが色濃く混ざった、風嵐さんの個性あふれる作品です。
特に、舞台である夢宮市は医療に特化しているという点。風嵐さんらしくて、そこがまた魅力の一つだと思います。

絶妙に散りばめられた謎と、思わぬところに隠された伏線。予測不可能な展開続きで、物語の世界観にどんどん惹き込まれていきます。このクオリティ、とてもミステリー初挑戦だとは思えません。

また、医療系の専門的用語がいくつか出てきますが、どれも説明部分が分かりやすく、物語の中にすんなりと入り込めました。

そして、話が進んでいくに連れて存在を現してくるファンタジー要素。
数多の『意思』によって紡がれていく物語。
現実にあるはずのないものがそこに『いる』と思い込んでいたのは、私たちの方なのかもしれない。
ファンタジー好きなら確実に胸が高鳴る、そんな展開が待ち構えています。


個人的に、時々挟まれる『ついぽっぽ』でのユーザー同士のやりとりがリアルで面白かったです。
一見、ただSNSでの様子の一片を映しているだけのように見えますが、結構……いえ、かなり重要です。
つい見流してしまいがちですが、ユーザー名やIDにも注目してみてください。

他にも、何気ない会話文とかの中にも伏線のようなものが隠されていて、これは一度読み終えただけでは足りません。二周目へレッツゴーです。
結末を知ってからこそ見えてくるものがたくさんあるので、読んでいて凄く楽しめます。


登場人物には皆個性があって、重要人物はもちろんのこと一瞬しか出てこなかったような人でも、名を与えられ、一人の人物として確かにそこに存在していました。

また情景描写も魅力的で、物語の中に広がる世界の様子が鮮明に伝わってきました。
美しいその表現力に、心惹かれます。


ミステリーが好きな方にはもちろん、ファンタジーが好きな方にも是非読んで…続きを読む

★★★ Excellent!!!

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※「サネの記憶」まで読んだところでレビュー

ここからどうやって「最初のサネ」に繋がっていくのか、大いに気になるところ。冒頭の圧倒的悲劇に、どのように導かれていくのか。その過程で、誰が、どうなってしまうのか。
そもそも「竜」って?
展開が気になって、思わず最新話まで一気読み。
登場人物の描写も非常に分かり易い。スピード感もある。
更新が楽しみな作品。
これが書籍なら、最後のページに辿り着くまで眠れないだろう。

※風嵐さんの作品は「魔王よ、あたしをお嫁さんにしなさい!」から入った私ですが、あの作品とは雰囲気一変。作風の幅の広さを感じさせられます。