第9話
ここ数日はそんなこんなを交えながら学祭開催日を目指して、この所は放課後にクラスの手伝いに追われている。
それが順調に進めば反目も見え・・出て、クラスの生徒でやる気の無い数人の男子が、やる気のある女子組と言い合いになる場面も要所にあった。その憤りの気持ちの所在に困っていた京子に、(大丈夫!きっと大丈夫ですから)と加奈が慰めの言葉をかけたりしていたが。
流石に不甲斐ないクラスメイトに対して憤ってはいるが、そこでの八つ当たりを周りにしたりはしない。そんな京子に加奈ちゃんは、それなりの気を使った提案していく。
加奈「ところで京子姉さま、文化祭の茶店で掛る費用の概算チェックと、運行の段取りなどをまとめましたので確認を!」
(えっ?あたしが・・やるの?)そこの京子が戸惑っているのを無視して加奈はさらに飛び込む!此処に来ての人欠での最悪の事態は、先日に北方高に加奈を迎えに行った時の出来事とかもあって、加奈のクラスメイトと知り合った折に臨時の補給要員を確保してる。祐介の気持ちの中では、補給じゃなくそこは実働部隊確定なんだけど。
加奈「はい!祐君との話しでは、それはオマカセしちゃえって事でした。ですので行きますよ!まず、人件費はさほどかかりませんが、まったくゼロでもありません。当日の実働部隊への昼食は、こちらでの負担としてます。祭事の出店の許可に関しては当然文化祭的な催しなので、文科系を扱ってる部活はなるべく各部の活動内容である事。運動部に関しても、最近の活動報告を主に発表する事。クラス単位での祭出は、文化系の祭出に限り評価の対象にする。各祭出の評価で優れた発表とされれば基準の底上げがある。それと特例として、このクラスが提出した飲食物での祭出は、遣るのが楽しいテヘ!って事で許可が出ました。」
えっ?なに何で?と京子はまったく理解出来ていなかった。基準てなに?それは・・極秘ですが、ありますよねー内申なんとかってのが・・。うちのクラスの催しがおもしろいから、もしかして評価出来る成果であれば内申が・・ねー。
今回の学祭で、飲食物の催事を出せるのは4ヶ所と決まった。全生徒数が960人なのだが、関連者を含めれは1300人の食事を賄う事になる。ここで求められるのは、より客数を確保しながら採算ベースを凌駕される事が望ましい。なら内申だな・・うん。
加奈「運営元は4箇所です、全生徒が960人!4分けでも240食での試算に何の問題もありません。その他に教員と来賓も兼ね合いさせながら、廃棄を極限にする誘導戦術で勝ち抜くつもりです。そしてここからは運転の関係に成りますが、集客して発生する顧客保有時間と必要な顧客回転率が、注文から食べ終わるまでに1人当たり20分として20席、時間で60人述べの目的達成の人員の処理は最速5時間弱になります。そこでピーク時間を少し前倒しにしないと処理人数的に厳しくなりますので、食事として出せる時間を思考すれば準備も入れたスタートは10時にしたいとこです。となれば予定で11時40分ほどで100食を超えますので、ここで買出しに行って貰います。」
いつの間にか決まっていたらしい、その買い出し班のオレに注目が集まっていた。オレの後ろは壁だから・・
加奈「クラス参加としての催しで、生徒会から特別部外予算として頂いたのが、備品代及び材料費100食分であります。こちらが提出した書類の肝が、100食の売上金を使ってその日の運営を賄うというものです。賃貸料も無いけば実費払いの人件費も有りませんので・・ちなみに光熱費も元払いで請求されませんよ?。茶店で100食が売れる目先が立った頃に、ここで材料費が追加の買出しになります。人件費が掛らない・・損得無視の人海戦術で押し切ります。」
・・何で光熱費のとこだけ疑問形になった?ここで自腹のガスコンロが登場しちゃうのか?ここは普通にIHだろ?愛にえっちは付きものさ。
加奈「実情は売上の80食相当の金額で、追加に何食分を購入するのか?はその時の状況判断で決定します。」
あれ?100食売って買い出しの話しだったのに、何で80食相当の金額なの?そんなオレの疑問に答えてくれる加奈ちゃんだった。祐君よくついてきてますねっと言いながらで・・
加奈「今祐くんの問われました売り上げ80食相での買い出しですか、最初に話した人件費です!運営者20人分の食事代を引いた残りです。学校の延長で行う学祭なので、常用労働者の時間外扱になる部分はありません。つまりブラック企業並みに強要した、休憩が与えられない丸一日の労働に、対価交換なしとして頂点を君臨する独裁者の存在も許されませんから」
だよねー・・毎授業の後の休憩とかと違って、昼以外にまともに休憩が取れる気がしねえ。こんかいの催しってかなり過酷じゃね?
加奈「皆さんにはお仕事を頑張って貰らいますから、食事代は貰えませんよね?そしで販売する商品は、通常学食での購入額に大差ない価格でプライスしても、200食を売り上げれは、プラマイはオールクリアになります。ですから、100食を売ったじてんでの追加は、最大でも120食になります。その他の不必要な欲は出さずな買出し班長は、私の祐君ですね。」
またも全く理解の出来なかったオレは、そこの説明を今一度求めるのであった。
加奈「そこでの祐くんの起用には地の利もありますが、購入先のお店でのトラブルの対所や、いざってときのお店変更にも確実に実行して最短で戻ってこれる人物、はい!これはうちのお母さんの指名です。祐君なら遣れるでしょ?って言ってました。そこで第一目標の200食が完売出来そうな目安に達したら、最後の買出しとなります。」
まだ行くんだ。オールクリアで終わりでいいんじゃないの?それで満足しないのは・・当人の学業にも表れていたりするんだなきっと。
加奈「これも状況によりますが、お客さんがほぼ打ち止め傾向でしたら、最後に打ち上げ用のささやかな菓子類と、飲み物などの購入にになります。ちなみに打ち上げの予算は、売り上げ予算をクリアした後の売り上げで決まりますので、各々の頑張りで獲得出来る報酬と言えますね」
そこ打ち上げだったのか・・達成感を分け合うってやっぱ大事だよね。完全に達成アリきな話になってるよこれ。
加奈「ここからは学祭終了後の打ち上げ事情ですが、後片付け時間等の事もありますが、学校外での打ち上げを良しとしない学校側ですので、各自教室でささやかに行いたいと思ってます。」
学祭が結構ないい時間に終了だったりしたら、その後に学校外で遊ばれるのはちょっと問題なんだよな。世間じゃ普通にあるってのも聞いてるけとな・・
加奈「生徒の帰宅時間も考えれば打ち上げに残る人残らない人と在りますので、現状を把握して突出した無駄な購入にならないよう、解ってるわよね裕君?お母さんからの最後通達です。」
祐介「うわぉ!加奈母が容赦ねえ。」
ちょっと勘弁って感じで騒ぐオレを、鬱陶しそうに見ながら京子が言う。
京子「祐介、あんた加奈ちゃんのお母さんに、ずいぶんと信頼されてるよね!どう旨く取り入ったの?」
加奈「それはあれですね、先日家に寄ってくれた時に初めてお母さんに会いまして、その時に母に結婚を申し込んでいたからだと思いますよ。イキナリのライバル出現だ!」
と加奈は言い放った。それを適当に放置した京子は、先程の内容書類のを再確認している。
京子「それにしてもこれは中々すごいわね、その細部に至っても良く出来てるわよ。加奈ちゃんはやっぱり遣れる人だったんだ。」
加奈「そうだったら良かったんですけど・・お母さんに、いっぱいダメ出しされながら出来た物なので・・色々とまだまだってことですね・・開きなおったよ!コンニャロ」
そして最後はいつも通りに壊れる加奈ちゃんだった。
* * * *
その眩しい笑顔の加奈ちゃんが、ここですね!と言っている。オレの学校から電車や徒歩を経て45分、それでやっと着きました。
母校の文化祭を翌週末に控えた今週末は、先生方のC・T・S セミナーがあるので半ドン休みの土曜日を利用して、機材の搬入と設置他諸々の準備に現場に来ています。いつもなら受付を済ませてから職員室に行って、視聴覚室のカギを貰い搬入及び作業に突入の形なのだが、こちらの学校は鍵の管理を生徒会がやっているとの事で、別室の生徒会室に鍵を貰いに来ました。
ここで手早くカギの受け取りに来た詳細を説明しその鍵を預かると、なにやら涼しげな表情の男子がこちらへと挨拶に来た。その方はこちらの学校の生徒会長さんとの事で、畏まって挨拶をし直すと何故か加奈ちゃんがかなりの挙動不信になってしまった。その不穏な感じにピーンと来たオレは、急ぎで加奈ちゃんを連れ去る様に移動をした。
その不思議っ子状態が抜けない加奈ちゃんが言うには(いやいやちょっと動揺しちゃいました。ぐぐって迫ってきた視線が食べ物を狙ってる爬虫類や、猛獣っぽかったです)
な~んだ苦手とする部類なのね。肌に合わないとか生理的に無理って奴か?オレとしてはオレ以外の全ての男にあんたちょっと無理!って言い切ってほしいぜ、カカカ。
この加奈ちゃんが起こした挙動不審は、あの生徒会長にひとめ惚れでもしちゃったかと、不安を抱いて損したぜ。し、信じてたよほんとに。そんな事は絶対に無いって思ってたもん・・
加奈「先ほど生徒会役員の方々が言ってたんですよ、イケメン会長の為に役員の殆どが女子だそうです。そこには熾烈な争いがあるから部外者にも注意を怠ってはいないのですが、それでも変な事にならないようにと言われました。わたしがパクって食べられないように、そこは祐君がちゃんと守って下さいね。」
そりゃー危ない話だな、よ~く注意をしていざって時には暴力に訴えよう。取り合えずただ見するなって殴るか?そんなイケメン会長に群がる女子の成績は解らないけど、パッと見渡した限りは見た目は人並み程度で、それほどに目立つ人は居なかった。だから加奈ちゃんは超目立ってたよ。あの時に嫌な予感が、ピーンと来た理由がそれだったのか。
そこにうんうんと納得していると扉がノックされ、はいと返事をすると先程の会長と数人が入って来る。後どれくらいの時間が掛かるのか、俺達の様子を見に来たらしい。
そこでの模擬デモもひととおりの配置を確認して終わっていたので、もう直ぐ終わりますと答えていると、うちの学校が月末に学祭を控えている話となり、この学校は翌月始めに文化祭が在るらしい。
こちらでは催事有志の申し込みが少ないから、追加で生徒会もバンドの公演をする話しで、そこで会長が加奈ちゃんに(月始めの日曜に時間が作れるのなら見にこないかな?1人くらいなら特別席を確保出来るよ)そんな事を宣ったのだった。
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