可愛らしく青春な「ぼうぼうどり」物語
- ★★★ Excellent!!!
これはもう、可愛さにキュンとしますよ。
外見的な可愛いではありません。
ふたりの関係が、物語が、「なんて可愛らしい、微笑ましい」なんです。
同年代の人なら、少し感じ方違うのでしょうか。おじさん・おばさんは「あらまあ、青春だねぇ」とニヤニヤしてしまうと思います。
本作はかつて津駅(ウィキペディアさんいわく、三重県津市羽所町にある東海旅客鉄道(JR東海)・近畿日本鉄道(近鉄)・伊勢鉄道の駅である——だそうです)にあったという、高虎ドッグで出会った女子高生さんと男子高生さんの物語です。
その出会いがたいへん可愛らしいのですが、ある料理を女子高生さんが、
「ぼうぼうどり」
と読んでしまったのですよ。
……自分も同じ読み方したことあるぅ、と思いながら、出だしからクスッと笑いを誘われました。何の料理の誤読なのかは、直接確認してみてください。
誤読を見かけた男子高生さんは女子高生さんを「ぼうぼうどり!」と呼ぶようになる。……ちょっと子供っぽいのかな。気になる女の子をからかっている男の子を自分は彷彿しました。
わりと高い確率で遭遇するふたりは、高虎ドッグで注文する。変な意地のある女子高生さんのやっていることが本当に可愛らしくて、場面場面で笑いを堪えながら、「青春してるねきみたち……?」ってなります。
紆余曲折を経て、ラストの一文は「くう。甘酸っぱい青春だ……!」となりながら、微笑ましく幕を閉じる。その後をあえて語らない粋な終わり方をするのですが、うん。仲良くやってくれ。という思いばかりが浮かびます。
ストーリーラインの情報いわく「ぼうぼうどり」のメニューは無くなってしまったようですが。インスタグラムを検索すると高虎ドッグの写真は見られるので、どんな感じの料理なのかな?は知ることができます。
津駅ユーザーは、「おお、あれか!」「わかるー!」と懐かしさと共感で溢れるかもしれません(自分は関東民なので、残念ながら青春のほうばかりに目がいきましたが)。
……話がそれました。
とにかく。
お勧めです。
未読の方はぜひ、ふたりの青春を味わってみてください。