螢の郷

作者 織畑 双

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★★★ Excellent!!!

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こんなお話があったとは!
街コン作品、実はあまり読んでいなかったのですが、もっと早く読んでいれば、と後悔しました。

主人公の回想と幻想的な郷の風景、最後の会話までがまざまざと夏の夜の情景を想起させます。

今後も是非書いていただきたい、と思いました。

★★★ Excellent!!!

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描かれた景観もとても美しかったのですが、それを描写する文章が本当に美しくて、読んでいるこちらが嗚呼……と感嘆の息を漏らしてしまいました。詩的な表現もさることながら、切り取られた絵画のような風景を思い浮かべられるのもこの作品の強みだと思います。見て触れて感じてもらいたい。そんな物語です

★★ Very Good!!

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美しいモノを美しい、と伝えるというのは、実は大変なことである。
おもしろい映画を見た友人が聞きもしないのに、あらすじを話始め、辟易した経験をお持ちの方もあろう。言葉は「あった」ことを伝えるには適しているが、「悲しい」とか「おもしろい」とか「感動した」ということを伝えるのはひどく難しいのである。
その点、この作品では、主人公の過去にある、ある葛藤をバックグラウンドに、本作品の核となる蛍の飛翔が描かれるが、ただ単純に「美しい」と描写する以上に、その静謐さ、あるいは空虚さが、自然と読者の頭の中で炸裂するような鮮烈さを持っている。
唯一、惜しむらくは、長い年月を経て達したであろう、最後の言葉の重みが、おそらく作者の意図どおりには私に届かなかった点である。伏線、描写の多寡、テクニカルな指摘を行うのは無粋であろうし、これほどの書き手であれば、書き続ければ自然とその「重み」をペンに宿すであろうことは確実であろう。これからに期待できる作者であると思う。