第61話
ドラゴンがいきなりこちらを向いたと思うと、口を開け炎の弾を打ち出してきた。
「やばい!みんな避けろ」
俺は雷鞭を離してルナさんを掴み、炎の弾を避ける。
ユウヤもひょいっと軽々と避けている。
(あっ、雷鞭に包まれてる女神忘れてた)
炎に包まれている一帯になにやら氷の壁が出来ている。さすがハイスペックだ。あれでやられてたら借金を1人で返さないといけないところだった。あぶないあぶない。
いや逆に踏み倒せるのか?まあいい。あの女神を使えば炎は怖くなさそうだな。
ニヤッと俺は不敵に笑う。
そして俺は再度雷鞭を持ちグルグル回しはじめる。
「ルナさんは後方にて支援お願いします。ユウヤは俺と一緒に行くぞ。頼りにしてる」
<ブーン。目が...ブーン。回りま...>
なにやら女神がなにか言っているが基本働かないので強制的に働いて貰おう。
俺達がドラゴンに向かい走ると警戒したのか炎の弾を連続で飛ばしてくる。
距離があるうちは回避していたが、近くなるにつれてユウヤの回避が危なくなってくる。
そこで持ちたるはこの雷鞭featuring負債神。
炎の弾に向けて負債神を飛ばす。
「おい。死にたくなかったら死にものぐるいで炎を防げ」
きゃぁぁぁっと大きな叫びが聞こえてきたが炎の寸前で氷の壁ができ炎を無効化していく。
俺は次々と炎に向け鞭を振るう。涙か鼻水か色々飛んでくるがそこは許してやろう。
ユウヤがかなりいたたまれない顔をしているがこれは戦略だ。周りの冒険者がこちらを見てなにやら引いているがこれも戦略なのだ。
そうして俺達はドラゴンの足元に着くとユウヤは一気にジャンプする。
「光の剣」
ユウヤの手に光り輝く剣が現れたと思うと凄まじい速度で振り抜かれた。
いままでかなりの冒険者に攻撃されたはずなのに無傷だったドラゴンが雄叫びをあげる。
ユウヤがそのままドラゴンの背に乗り立ち続けに攻撃をする。
「アイシクルエッジ」
光の剣と氷の剣の二刀にて凄まじい連撃がドラゴンの翼に繰り出されていく。
「かっこいいな。勇者みたいだ」
それはそうか勇者だった。冒険者達もユウヤの連撃を見て勇気をもらったのだろう。目に力が戻っていく。
翼がボロボロになりドラゴンが地に堕ちる。
ストッとユウヤがこちらに戻ると肩で息をしながら、上手く出来ましたかね?っと尋ねてきた。真似も出来ない俺はポンポンと頭に手を置く。
ここからは総力戦だ。
目に力が戻った冒険者。
かなり疲労があるが頼りになる勇者のユウヤ。
グロッキーモードで虹色の液体を出している負債神。
後方にて負傷者を治してくれているルナさん。
そしていまのところ速い以外取り柄がない俺。
ここからだな。
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