第48話

こうして町中へ戻るとロイさんから何かあったらとお金を少し貰う。この歳になってお金を貰うのはちょっと心が痛いが文無しはさすがに怖いしな。




そしてロイさんはダンさんの工房へ、俺達はギルドに向かう。




ギルドに向かう最中、負債神が何度も酒場を指差し仕事前に一杯飲んできましょうとか言ってたがお前飲んだら仕事しないだろ。



負債神のズルズル引っ張っていくとギルドが見えてきた。



ギルドの前にオロオロしながら入ろうか迷ってる男の子がいた。


後ろ姿しか見えないが黒髮にマントを羽織って背中に剣を差している。ドラク◯3の勇者みたいな格好だ。




黒髮か、、、。そういえばこっちの世界にきてから黒髮って見てないな。珍しいのか?


黒髮には親近感があるのでなんとなく声を掛けてみることにする。




『どうしたんだい?』



すると男の子はこっちを見て俺の顔を見るとパッと明るい顔になった。見た目からしたら12歳くらいか?



『お兄ちゃん達もしかしてシェリルの言ってた人達?』



シェリル?誰だそれ??





後ろの負債神がプルプル震えている。


『もしかしてそのシェリルっていうのは銀髪で目が青くて背が小さいくせに胸は出てるあの生意気なあのシェリルですか?』



『生意気かはわからないけど銀色の髪の毛に目は青かったよ。』



『へぇ〜、、、。この子置いて真さん中へと入りましょう。私達はと〜っても忙しいので子供の面倒なんてみていられません。』

負債神がスタスタとギルドに入っていこうとする。



おいおい。この子めっちゃ泣きそうじゃないか。そもそもそんな忙しくないだろ。


『大丈夫だよ。どうしたんだい?』



俺はこの子にとりあえず事情を聞いてみるとどうやらこの子が前言っていたこの世界に来る旅人の1人みたいだ。

名前はユウヤでこちらにきたのは本当についさっきらしい。格好はシェリルっていう女神に着替えさせられたらしい。その女神絶対ゲーマーだな。ドラク◯3意識しすぎだ。


ゲームの知識でとりあえず酒場かギルドに入ろうとしたがなかなか踏み出せないでいたようだ。



なにやら俺達のことはその女神様から聞いていたらしい。うちの女神と違ってすごく親切だな。さっきからジトッとこちらを見ている負債神。



ちなみに俺達のことは黒髮優男と金髪でダメ人間のような雰囲気な一応女神と聞いたそうだ。


黒髮は確かに珍しいからわかるが、こいつの雰囲気はこんな子にもしっかり伝わるんだな。





まあこれもなにかの巡り合わせだろう。俺がルナさんに教えてもらったようにこの子にも教えてあげれることがあれば教えてあげよう。大して教えてあげれることがあるかはわからないけどな。


ユウヤは元気よくありがとうございますといい、さっきから睨みつけていた女神は頬を膨らませていた。



こうして俺達3人はギルドに一緒に入っていく。

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