どエルフさん ~仲間殺しの罪を背負って騎士団を辞めた元騎士、奴隷狩りに襲われていたエロい女エルフを助ける。エッチなエルフたちとはじめるきままなハーレム冒険者生活。~
第498話 ど男騎士さんと帰って来た奴ら
第498話 ど男騎士さんと帰って来た奴ら
【前回のあらすじ】
相まみえる伝説の戦士たち。
吸血鬼の僧侶クリネスの血の鎖が暗黒大陸の巫女を絡めとる。
そして、ドワーフの戦士エモアのエルフソードが、ペペロペの喉元を切り裂こうかと煌めいたその時。
「巫女どの。お戯れはほどほどにしていただきたい」
暗黒大陸の覇者――暗黒騎士シュラトが剣を抜いて彼らの前に立ちはだかった。
とまぁ、そんな感じで。
「いよいよ向こうも役者を全部出し切った感じね」
ここまで長かったどエルフさん。
実は、まったくの見切り発車で、プロットも書かずに帳尻合わせしているので、本編と週末の外伝をシンクロさせるのに苦労していたんです。
そんな苦労がついにばっちりとはまる。
いい感じの合流と相成りました。
「このまま第一章大団円と行きたいところだけれど」
まぁ、それは、どうなることやら。
やってみなけりゃ分からない。なってみなけりゃ分からない。それが基本即興で書いているうWEB小説の醍醐味って奴でしょう。
という訳で、今日も今日とて風来坊。
ノリと勢いでしたためるすっとぼけファンタジー小説、ドエルフさん。
素敵なクライマックスに向かって、レディー・ゴー!!
「うわぁ、不安な始まり方ぁ……」
◇ ◇ ◇ ◇
とりあえず、男騎士は怖すぎるメイドと化したビクターからその衣装を脱がせた。
一皮の代わりに衣装をひん剥かれ、元の衣装に戻った隊長は、せっかくいい感じだったのにとむくれ面をする。少しもいい感じどころか、全力でアウトな感じだったのだが、それ以上のことは、誰も何も言わないのであった。
というか、隊長ばかりにかかり患っている場合ではなかったのだ。
まだ、このモンスターのような奴らは、目の前の精神的な部屋の中に三人も潜んでいるのだから。
「だぞ……。ビクターでこの破壊力。いったい、この後、どんな奴らが飛び出してくるのか、わかったもんじゃないんだぞ」
「えぇ、これはもう事案ですね」
「皆、気合を入れるんだ!! この先、どんな化け物が出てきても、迎え撃つんだ!! これもまた、暗黒大陸との戦いを前にした俺たちに対する神の試練!!」
いや、神様なら後ろにいるがなと、そんな顔をする
しかしながら、実際出てくるのは化け物たち。男騎士の言葉は、あながち間違いではなかった。彼女たちは、なんだかなぁと思いつつも、男騎士の言葉通りに、気合を入れて視線を精神的な時の部屋へと向けたのだった。
その時――。
「だぞ!! 扉が開いたんだぞ!!」
「あれは、ヨシヲさんが入った扉!!」
次に精神的な時の部屋を出てきたのはヨシヲであった。
また、もくりと白い煙が部屋の中から噴き出してくる。
煙によりあやふやになるシルエット。そんな中で、目を凝らしながら、男騎士たちパーティは、精神的な成長を遂げて部屋から出てきたヨシヲの挙動を見守った。
かくしてヨシヲは――。
「辛い、試練だった。しかし、乗り越えることができた。俺は過去と決別し、今、本当に真の男になった。そう、真のブルー・ディスティニー・ヨシヲに!!」
出てきたのは、青いマントに、青いバンダナ、そして一分の隙もない厨二病。
タナカの呪いはどこへやら。いつも通りのヨシヲであった。
そう、いつも通りのヨシヲであった。
「……だぞ」
「……なんだヨシヲさんかって感じですね」
「……俺たちの気構えをどうしてくれるんだ。空気を読め、ヨシヲ」
「……え? なに、なんでお前たち、そんな怖い顔をして俺を見ているんだ? せっかく俺が一皮剥けてパワーアップして帰って来たというのに、おかしくない?」
ヨシヲの台詞はごもっともであった。
しかしながら、男騎士たちの台詞も、ごもっともであった。
両者、期待しているモノが食い違ってしまった、この虚しさよ。
もはや、これは誰が悪いということもできなかった。
とはいえ、呪いが解けたのは美味しい。
成長の特典か、はたまた呪いの効果が切れたのか、なんにしても、ヨシヲを元に戻すひと手間が省けたのは、男騎士パーティにとって悪いことではなかった。
「ふっ、まぁいい。悲しき過去を振り払い、真に勇者として覚醒したこのブルー・ディスティニー・ヨシヲ。この俺の活躍にこうご期待ということにしておいてやる」
「やっぱりいつものヨシヲさんですねぇ」
「まぁ、そういうことにしておいてやろう」
「だぞ!! 大変なんだぞ!! そんなことをしている内に、今度は店主の入っている精神的な時の部屋の扉が――!!」
ワンコ教授の声に皆が視線をそちらに向ける。
精神的な時の部屋から出てきたばかりのヨシヲも、メイド服を脱がされた隊長も、全員そろってその扉を凝視した。
あの店主である。
いったい何を克服する必要があるのか分からない。
更に、入る必要があったのかさえも怪しい、あの店主である。
試練を乗り越えた彼が、どんな風になるのか気にならない訳がなかった。
そして――。
「ドゥゥウウウウン!!!!」
「なっ、なにぃいい!!」
「座ったまま扉の中から飛び出してきました!!」
「だぞ!! あの跳躍!! そしてあの独特な効果音!!」
「「「「知っているのかケティさん!!」」」ちゃん!!」
いつものようにワンコ教授が訳知り説明顔になる。濃いバトル漫画風の画調になった彼女は、ごくりと喉を鳴らしながら額の汗をぬぐうのだった。
「――あれこそは誇り高き黄金の精神を持つ者だけが放つことができるという、黄金色の波紋疾走!! 人間賛歌は勇気の賛歌!! 迸るぞ
「
【スキル
「ファイ〇ィング・〇ールド!!」
「「「「「ぐっ、ぐわぁあああぁああああ!!!! 無意味に眩しい!!!!」」」」」
謎の光を発してどや顔をする店主。
しばし男騎士たちは、その黄金色の
TobeContinued……。
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