作家絶滅

作者 @neoblack

23

9人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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この作家さんの作品は本作しか読んでおりませんが、最高に面白かったです。物語をつまらなくする才能を持った作家という設定がまず斬新で、その設定が最初から明かされているのではなく途中から明らかになる(しかもヒトではない存在によって)というのがまたいいです。
主人公の苦しみがわかりやすくかつくどすぎないやり方で描かれているのも面白かったです。感情的になりすぎず、かといって冷淡すぎない、ほどよい描かれ方で私はストレスなく読めました。
人工知能が人間らしさを表出する場面もよかったです。ヒトを模して作られたものがヒトらしさを見せるが完全なヒトらしさではなくやはり模された感情であったり相手の印象を操作するためのヒトらしさであったりすることが表現されている(実際は本物であったとしても)、というのは私の性癖なため、ドストライクでした。
主人公の考えや行動が進化したのもよかったです。だからといって状況が劇的に変わるわけではなく、進化はあくまでも主人公と人工知能間の個人的な問題にとどまったのも好きでした。

勝手がわからないため、変なレビューになっていたらすみません。ただ、どうしてもこの感動を表現したかったのです。
長文乱文失礼いたしました。

ネタバレ(以下感情的なくだらない感想です)

最後は人工知能が目的達成したようでよかったですね。
主人公の親友は自分は悪くないのに殺されて可哀想でしたね。だからどうというわけでもありません。ただの感想です。
可哀想だという気持ちを呼び起こさせることのできる物語上の死ってすごいと思います。

★★★ Excellent!!!

ああ、面白かったー。

本作主人公は、徹底的につまらない小説しか書けない。彼が小説を書くAIと奇妙な出会いを果たして、物語が進展していく。

読んでいて小気味いいなと思ったのが、本作品を貫く文体だ。意図的に短い文章に仕上げている。また言葉の選択も秀逸で、平明かつ作家である主人公が用いそうな言い回しに努めている。リズムも良い。この辺り、徹底していて非常に読みやすい。この点に強く魅かれる。堅い言い回しをしてしまったけれど、要するにこの文体が個人的に大好きってこと。

本作のテーマは、小説は何のために書くのか? あるいは誰のために書くのか? というものに行きつくだろう。このテーマに、徹底的につまらない小説しかかけない主人公や小説を著わすAIという切り口で挑む。カクヨムでは多くの人が小説を書いたり読んだりしているわけだから、本作が描いたテーマや切り口は、読者にとって無関心ではいられない。本作を読んでいて、自分(の書くモノ)はどうだろうか? と考えさせられる場面は多い。こうした構造も非常に巧みで、読む人が関心を持ちやすい配慮・工夫がある点も本作の大きな魅力だろう。

文体の妙技、気にせずにはいられないテーマ。ぜひ賞翫してほしい。

★★ Very Good!!

ふぅん、と読んでいたら四話くらいから止まらなくなっていた。
少々最初の方が人を選ぶ印象がある。
けれど、じわじわと風呂敷が広がっていく感じはいい。
物に限らず、作り手モノというジャンルは、つい実録に寄せた方が面白くなる、と思ってしまう。
でも、こういう方向もあるよね。
勉強になりました。