研究所《ラボ》
【登場人物】
◆コリンズ博士◆
カリス帝国で一番物知りで
有名な生物学者らしい。
詳しいことは不明。
◆警察官の男◆
セキツイ人カリス族のおじさん。
身体中に硬い甲装をまとっている。
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蓮姫とハルキは
ブラフトのおじいさんから
コリンズ博士が住んでいる場所を聞き、
さっそく博士に会いに隣街の研究所まで来ていた。
「ここが研究所か。
おや? 入口が無い。
あれ? ここも違う。
どういうことだ……?」
蓮姫は暫く辺りをくまなく探してみたが
入口に関する手掛かりがどうしても見つからず首を傾げていた。
「なあ、ハルキ?」
「え?あたし?
あたしも知らないし!
ちょっと、カムっち?
普段あたしのこと全然信用してない癖して、こんな時に限ってあたしに頼ってこないでよー!」
「お前はホントに使えん奴だな」
「うっさいしー!」
『なあ、君たち。
さっきからずっとコリンズ博士の研究所の前で何をやっているんだ?』
蓮姫とハルキは
硬い甲装をまとったエビやような姿をした警官らしき男から職務質問された。
「あのぉ~、ええっと~$@×△……4」
ハルキはテンパり、
しどろもどろになりながらも
身ぶり手振りでことの事情を説明した。
「なんだ。
お前達はブラフトのじいさんからの
紹介でコリンズ博士に会いに来たのか。
隣街から博士を訪ねて
せっかく来てもらったのに
申し訳ないのだが、
博士は今この研究所にはいないぞ」
「ハァ~?
この期に及んで今さら博士がいないだと?
話が違うじゃねえか!
察、てめえコラ!
なあ? 何とか言いやがれ!」
蓮姫はそう言って、
遠回しに諦めろと言葉を濁す警官の男の胸ぐらを掴み、そして激しく揺すった。
「ぐぐ、ぐるしい……」
「カムっち~?八つ当たりはメェェェ~!!
この警官のおじさんは関係無いし!
見てよ!おじさん白目で泡吹いてるし!
急いで離してあげてし!」
「あ、ああ……」
「はー!
僕は危うく死ぬかと思ったぞ、全く」
「すまん。
つい感情的になり察の胸ぐらを掴む手に力が入り過ぎた……」
「酷いな~。
実はな、僕にも確信こそ無いが
博士の行方に心当たりはあるんだ」
「ホントか?
心当たりでいい。
詳しく教えてくれ!」
「ほんの数日前のことだが……、
僕が博士と世間話をしていた時に、
博士が最近tirkの世界を研究してるって
僕に教えてくれたんだ」
「tirk、あたしカムっちに話したよね?
上層の新世界だよ」
「tirkか、よしわかった。
行こう!」
「駄目だ!
あんた、死にたいのか?」
「どうしたんだ?
そんなにムキになって否定して……」
急に血相を変えた警察官のおじさんは
真剣な口調で話を続けた。
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