もう一度会いたくて

作者 紫藤 咲

264

95人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

初めはほぼ恋愛のみなので、ニガテな方はつらいかも知れません。
しかし、壮大なSF要素がありますから、是非ともページを閉じずに読み進めてほしいと思います。
伏線も張り巡らされていて、作者は相当練り込んだのだろうと感心させられます。
若干の謎は残るので、そこを想像する楽しみもあります。
時間を超えた愛の形を、繊細な描写と大胆なSF仕掛けで描いた物語。
ともに堪能しましょう。

★★★ Excellent!!!

紫藤さんのこの作品は投稿されてすぐに読み始めました。ミステリーでSF。そしてとても切ない恋の物語です。

どの描写も丁寧で美しく、状況がありありと浮かんできます。切ない恋、忘れられない人。あの時、こうだったら…もしかしたら…。
いろいろな感情を掘り起こされました。

恋愛小説は私は実は苦手なのですが、SF色も濃くとても面白い作品です。

★★★ Excellent!!!

こんな話を読んだことがある。

ソ連のバレリーナが日本に来て日本のバレエの印象を尋ねられて「日本ではバレエの好きな人がバレエを踊っていますね」「ソ連ではバレエを踊るべき人が踊っています」と答えたそうだ。

この違いはとてもよくわかる。
作者の方は、おそらくこの業をはっきりとしょっている。それゆえに、人には全くわからない苦悩や人生を背負っていくだろう。おそらく「楽しく書いたの。ぜひ読んでみて!」といった
思考は持っていないと思う。

誰にも読んで欲しくない、見られたくないといった気持ち。相反する読んで欲しい気持ち。

そして、書いた瞬間にすべて手から零れ落ちてしまう言葉たち。

疎ましいような、懐かしいような、愛おしいような。過去の作品はすべて、ただの形骸になっていく。

そんな天才の作品に会えて、本当に嬉しい。

自分は「月と六ペンス」に出てくるストルーヴのような気持ちでこれを読んでいます。

★★★ Excellent!!!

婚前に恋人が失踪し、失意の底にいる主人公。
思い返せば彼女の人生には幾つか不思議な出来事があって……。

散りばめられた謎が解けていく時、そこに込められた強い思いがなだれ込み、迫ってきます。

あのことも、このことも、そしてあのできごとも……と。

くっきりと印象付けられた伏線が静かに物語をリードし、力強い展開で最後の最後のページまで、読者を離しません。

イメージを助ける幾つかの印象的な描写が、リアルに胸に刻まれます。
(この描写に出会えたことに感謝)

恋愛を含めた全ての愛。
”相手を思う”こと、”愛しそれを全力で伝える”ということへの必死さに心を打たれます。

ぜひご一読ください。

★★★ Excellent!!!

結婚を目前にしたある日、突然として彼氏・優斗が失踪するという悲劇に襲われる美緒。
物語はそんな失意な彼女がやがて失踪した彼氏にどこか似たものを感じる男性・海斗と知りあい、再び幸せを掴もうとする矢先、その海斗から優斗失踪の真実をほのめかされるという、実に「先が気になる」シーンから幕を開ける。
謎が謎を呼ぶ展開、見事な描写力、読み進めるのを中断するのが難しいほどに惹き込まれる作品だ。

主人公は美緒である。
が、個人的にこの作品のタイトルは、彼女とは別の登場人物の心の叫びそのものだと感じた。
そこにひとりの人を愛し続けた、かの登場人物の姿が集約されていると思う。
美緒のように多くの文字数をさいてその生き様が描かれるわけではないが、それゆえにどのような想いで長い年月を生き続けたのかを想像すると心の奥底からじんわりとこみあげてくるものがある。

もちろん、新たに海斗という恋人を得た美緒を責めるつもりは毛頭ない。むしろ美緒は全てを知らないが故に正しい選択をしたと思う。
だが、その裏で、全てを知っているからこそひとつの愛に殉じたこの人物の切なさが胸を打つ。

作中に重要な要素として出てくる曲、セリーヌ・ディオンの『Because You Loved Me』。
これが美緒の曲とするならば、自分はもうひとりの人物にパーシー・スレッジの『When a man loves a woman』を送りたいと思う。

★★★ Excellent!!!

染み入るような愛の物語。実に感動いたしました。

彼の失踪から始まり、悲しみの淵にいる彼女をすくい上げたのは彼によく似た男だったーーと、ここまではよくありそうなストーリーですが中盤から全く想像しなかった展開になり驚きました。

しかし素っ頓狂ではなく綿密に練られたストーリーが実によく噛み合い、まとまりがある作品であったと思います。

まるで水彩画の景色を漂うかのような美しい描写は流石の一言。何故にプロで無いのかと疑うレベルです。

コンテストを通過どころか、大賞を十分に狙える作品です。


それ以前に心が震えました。感動をありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

瀬崎美緒の恋人・優斗は結婚直前に消えてしまう。その後、どこか彼を連想させる謎の人物・海斗と出会い、美緒は罪悪感や不安を抱えながらも彼に惹かれていく……というストーリー。
登場人物の心理描写が細やか。SF要素を含み、壮大なストーリー展開が読者を待ち受ける。
この「もう一度会いたくて」というタイトルはある登場人物の想いを表現しているのですが、「誰が」「誰に」想っていることなのか、最後まで読んで是非確かめてみてください。

★★★ Excellent!!!

結婚直前に失踪した婚約者の優斗。失意のどん底にいたそこへ現れたのは、彼に似た面影をもつ海斗。果たして婚約者はなぜ失踪したのか?そして恋の行方は?
頭に鮮やかに映像が浮かんでくるような滑らかで瑞々しい文章。序盤はお洒落で落ち着いた大人のラブストーリーなのかなと思っていましたが、序盤の謎が解明されはじめる中盤以降からどんどんドラマチックになり、最後には登場人物それぞれの思いや選択が嵐のように感情を揺さぶり、まるで一遍の映画を見ているかのような充実感がありました。評価が高いのも頷ける、壮大な愛の物語です。

★★★ Excellent!!!

とりあえず、読んでみることをおすすめします。ただの恋愛小説じゃありません。じゃあ、何かというと、それはもう知らないほうがいい。そのほうが面白いから。

普段、恋愛小説なんて読まない、という人にほど読んでほしい。少なくとも、この小説は、私にとっては恋愛小説というよりも、壮大な人間ドラマでした。純粋に、面白いと思う。その面白さの裏には、作者さんの綿密な構成や、描写力のすばらしさもあるのだけれども、そんなことを感じさせないほど「面白さ」が全面にきている。

だから、とりあえず読むことをおすすめします。

★★★ Excellent!!!

結婚前にいなくなってしまった恋人。彼はどうして彼女の前から姿を消したのか、彼女はその後、彼ともう一度会うことは出来るのか。あまりの切ない展開に、主人公がどうするのか気になって読み進めずにはいられなくて、読んだらますます気になる謎が増えて、見事にはまりました。ぜひ紙媒体で読みたいです。

★★★ Excellent!!!

この物語の魅力をネタバレせずに伝えるには、どうしたら良いものかと非常に悩みました。
主人公の女性と二人の男に纏わる感動の恋愛SFドラマ…とでも申しましょうか?
心理描写、そして各所に散りばめられた伏線。どれを取っても作者様の技量はお見事と言うより他にありません。
兎に角、読めば読むほどに引き込まれて行きます。
そして最後まで読めば必ず涙するでしょう(事実、かなりキました)。
掛け値無しの名作です。

★★★ Excellent!!!

レビュー失礼致します。
……いや、圧巻でした😂
要所要所に意味深長なシーンが交えられ、先が気になって仕方ありませんでした……。
海斗と優斗の関係もさることながら、美緒に訪れるラストも感動的で、練り込まれた構成には、作者さんの熱い情熱さえ窺えました。

個人的には、このまま出版化されて、後にドラマ化してほしいですね。

素敵な作品を、ありがとうございました🎵

★★★ Excellent!!!

非常に読みやすい文章と的確な情景・心理描写。SF要素をトリガーとしてインパクトのある伏線回収。驚愕の真実に基づいて究極の二択。読者の涙を誘うだけでは終わらず登場人物たちの幸せを考えた至高の終わり方。

……見事なまでに完成された大作でした。私も恋愛小説に挑戦したくなりました。皆さまもこのご作品に影響を受けること間違いなしです。

★★★ Excellent!!!

 北斗の拳で死にゆくレイがマミヤのためにユダを倒したように、男というのは残す愛する女のために何かをせずにはいられない生き物。
 そして得てして男というものは、信じるに足ると思った心友に愛する女を託すのだ――。

 ロマン。おぉ、これこそ男のためのロマン。
 これは男の美学をほどよくSFが効いたストーリーに混ぜ込み、女性向けの甘い口当たりにして出来上がった物語。
 濃密にそして繊細に女性の心情でもって語られる文中に、ひっそりと隠された熱く揺らめくその魂を、感じるからこそに俺は震えた。

 これは女性向けじゃねえ、男性向けの恋愛小説だァ。
 この頬を濡らす涙はおセンチになったんじゃねぇ、男泣きだァ。

 もちろん、この繊細な心情描写は女性にも共感されるはず。
 二人の男に愛されて、揺れる乙女心。それはまさしく恋愛の醍醐味。のはず。
 分からん、俺は男だから。

 という訳で、あえて男のために言おう。
「ケーッ!! 恋愛小説なんてよ、俺はよぉ、読まねえぜ!! 俺は硬派よぉ!! 恋バナなんて興味ねえぜ!!」とか言っている奴にこそ、この小説を読んで欲しい。

 この作品に満ちている、妻への愛を、子への愛を、恋人への愛を、父への愛を。
 信じて家族の輪の中を廻る、愛の物語を読んで欲しい。

 いや、素晴らしかった。オススメです。男なら読め!!

★★★ Excellent!!!

海斗との結婚を控えた美緒。美緒には十年前に突然失踪した優斗という大切な相手がいた。
美緒は海斗から「全てを終わらせに行こう」と告げられる――。

恋愛小説(特に純愛もの)は基本的に苦手で読まないのですが、この作品は最後まで読まずにいられませんでした。
それはなぜか。一言で言うと、"先が気になって仕方なかった"から。
美緒、優斗、海斗、三者の思惑と、現在と過去と未来が目まぐるしく入れ換わり、どんどん謎が深まっていく。
これはもう、読むしかないです。
ドラマチックな構成に、いつの間にか絡め取られていました。

張り巡らされた伏線やSF要素もさることながら、しっとりした心情描写や、色彩豊かな情景描写も見所のひとつです。
まるで波の音が聴こえ、カフェラテや花の香りまで薫ってきそうなほど。
また、登場人物は主役の三人以外にも他人想いで優しい人ばかりで、心が洗われるようでした。

他の方が仰っているように、若干推敲の余地はあるように思いますが、登場人物たちの人を思う純粋で強い気持ちに、誰しも心が震えるはずです。
とりあえずプロローグと第一話を読んでみて下さい。きっと止められなくなりますよ。

★★★ Excellent!!!

たくさんレビューがあるので、ここでは自分が感じた凄いところを。

ドライブの窓から見える景色の移り変わり、撫でる仕草、カップから漏れる湯気、陽光と波。それらのものが、瞬時に頭に浮かぶような描写になっています。
大抵、自分の書いているものと読んだ方のイメージは乖離しがちですが、この作品はそこがしっかり共有できているように思います。だから読者が入り込みやすい。作品の奥の奥まで入って、出られなくなる。

他のレビューアーの方も書いてましたが、構成は確かに完全なWEB小説向きにはなってないかもしれません(多分人によっては、サブタイトルに~〇〇 side~などつけることで解決してる方もいるでしょう)。
でもその分、紙媒体になったら映えるだろうなあ、と思ってます。

もちろん、ストーリーも面白かったですよ! 「え、ここでその急展開!」みたいなイベントが何度もあり、惹きつけられました。ウルウルさせられること間違いなしです。

★★★ Excellent!!!

本作へのレビューは、実に簡単です。

「心からの★★★★を差し上げます」

この1行で、すべてを言い尽くせてしまうからです。
本当に、本当に、心からそう思います。

薔薇やアネモネの花束でもアクアマリンでもないけれど、
紫藤さんへの心からのプレゼントです。

とはいえ、ここは「レビュー欄」。
何かそれらしいことを書かねばならないのが
カクヨムという鉄火場における厳しい掟。

――だがしかし。

真野は天邪鬼なので、反したいと思います。
(すいません)

――なぜか。

これまでに積み重ねられた幾多のレビューによって
本作のあらましも長所も特徴も素晴らしさも
すべて語り終えられているから、です。

――そこで。

本作を★★★★だとキッパリ断じたうえで、
ひとつの「課題」を提示するという蛮行をはたらきます。

それはひとえに、小説初執筆にして
これほどの名作をものにするという
暴挙を成し遂げた作者へのリスペクトのつもりです。

本作を綴る際、紫藤さんは「ある企み」を仕込みました。
企みは効果的に作用し、作品全体を包む謎になり
読者をつかまえて離さない鍵にもなりました。

謎を仕込んだのだから、ほどかなくてはなりません。

そのほどき方を、とある形の「構成」にして
隠しつつチラ見せつつしながら読者を引き込み、
見事に魅了してくれました。

――が。

ちょっとだけ、手順に狂いがありました。

それが、もう少し……
ほんの少しでいいから
別の「わかりやすさ」を伴っていれば……
と思わずにいられないのです。

なぜなら、この作品がもつポテンシャルが
途方もないレベルにあるからです。

もちろん、その「狂い」が気にならないという人もいますし
私は重箱の隅をつついてるだけなのかもしれません。

――そう、あくまで重箱なんです。

こんな意見なんか些細な話であって、
本作が力作であるこ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

愛することとは?
生きることとは?


 美しい情景描写の上に展開されるミステリーであり、極上のラブストーリーです。

 10年前のカレの残した謎と現在の彼のしようとしていること。それからこのふたりの彼の関係性は?

 読み進めれば読み進めるほど、謎が深まります。知りたいような知ってはいけないような気分にもさせれられます。

 それでもやはり次へ、次へと読者を引き込む物語の構成が素晴らしいです。彩り豊かなその描写はまるで自分がそこにいるかのような臨場感を味わえます。

 一人称語りの彼女の心情がこちらにもキリキリと迫ってきます。呼吸を忘れるほどの彼とのやりとり。息をのむほどの情景描写。文章なのに映像を見ているようです。
 それぞれが抱えている秘密、溢れるほどの想いに胸が張り裂けそうです。


こんな風に人を愛したい
こんな風に愛されたい
こんな風に……
生きたい

 この物語を読み終えたらきっとそんな風に思えるはず。

 そしてこの作品のタイトルに涙します。

 ファンタジーなのにリアル。


生きることは愛すること
愛することは会いに行くこと

ぜひ読んでください。
この世界に浸ってください。

★★★ Excellent!!!

SFとミステリーで絶妙に構成されたラブストーリーです。
突然の恋人の失踪の謎とその後に現れる男性の正体。
二つの謎を柱として時代と視点を入れ替えながら進んでいく構成の仕方は、たいへんな緊迫感を持っています。
甘々な展開が出てきたと思ったら、突如、別の謎に満ちた場面が現れ、読み手を引き付けます。

伏線も非常に巧みに散らされていました。
冒頭の失踪の箇所、実家に戻ってからの何気ない会話、友人とのお出かけ...様々なところに物語に欠かせないポイントが滑り込んでいて、それらが繋がっていく度に「なるほど!」となります。

美しい描写も作品をたいへん豊かにしていました。
肌に感じるような情景や仕草の描写に、心の繊細な動きがとても良く伝わってきましたし、場面場面の雰囲気も見事に表現されていました。

巧みかつ美しい作品です。

★★★ Excellent!!!

ランキングでも上位、Twitterでも好評のこの作品、そんなにハードル上がってて大丈夫なのかな?
そう思いながら読みました。

はい、上げられたハードルを軽々と高く越えていきました。
すごく綺麗です。

他の方のレビューと同じようなことで申し訳ないのですが、描写力がすごいです。
2話に1回のペースで「プロかよ!?」とツッコミを入れながら読ませていただきました。

そして、彼ら彼女らの純愛。
読者は胸が痛くなること間違いなしです。
あるSF的な要素を導入することで、登場人物の想いの強さが浮き彫りにされて……ああ、泣ける。

綺麗な恋愛小説をお探しの方、ぜひこの作品をどうぞ!

★★★ Excellent!!!

婚約者に失踪された悲しい過去を持つ主人公と、彼の面影を漂わせる謎の男性との邂逅。
作品を一言で言い表すと「SFラブストーリー」になりますが、SFやラブストーリーというジャンルでは表現し切れない、純真な愛の物語です。

巧みで繊細な登場人物たちの心理描写と、二人の秘密につながるSF設定、そして驚愕のラスト――最初から最後まで一時も目が離せませんでした。
素晴らしい作品ですので、ぜひ手に取って読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

読んでいる途中でも、本作品が恋愛小説の傑作になることは十二分に感じていたのですが、ラスト2話で更に大きく話が動き、紛れもない大傑作になりました。もう名作と呼んでもいいでしょう。繊細で丹念な心理描写の積み重ねがあるおかげで、SF的設定や舞台装置が浮いてしまうことなく、なおかつ終盤の展開に見事に直結しています。

三つの真摯な想いが永い刻をかけて紡ぎ出す、涙無しには読めない儚くも美しい純愛の物語。これは是非、女性心理を描かせたら天下一品の桂正和先生に漫画にしていただきたいですね……!

★★★ Excellent!!!

読了しました。中盤からはほぼ一気に読み進めていきました。だって、文字通り目が離せなくなる展開なんだもの笑

全編通して重厚な愛の旋律が奏でられていくんだけど、それは一つではなく様々な形が絡み合っているものです。
恋人や夫婦でもその関係は時に 兄妹 のようであったり 親子 のようであったりと、一つの形に囚われないものであるかと思います。
この物語でのそれは、とても、とっても濃厚なものとして彩られていました。

そこに目が離せなくなるのです、恐らくは皆さんが。勿論自分もでした笑。

その濃厚な形たちは、しかしその全てが『現実』に即したものでありました。例え普通からは及びもつかない形でも、きちんと『現実』の想いとして描かれていたのです。この物語の凄さはそこにあると、自分は思いました!

もう一度会いたくて……時が積み重ねるその深い想いと愛を、堪能してみて下さい。

★★★ Excellent!!!

自分がかなり年食ってるのもあって、正直、結構うがった読み方をすることが多いです。
そして、ああ、どうせこの程度の結末なんだろうな、と中盤あたりで見切ることも多いです。

この作品はそんな読み方を許さない強烈な引き込みがありました。先が読めない。どっちとどういう結末になるか読めない。この展開でどうやって間を持たせるんだ?と思う間も無く次々に新たな事実が明らかになり、読者の足をぐっと握りしめるパワーに満ちています。ハーレクインや子供向け少女漫画みたいなストーリーを想像していたので、完全にやられました。

恋愛心理や情景の描写が上手いということもありますが、まずはこの構想と展開を一作品に落とし込んだ筆力に感服しました。3人が複雑な意図を持つ様を懇切丁寧かつ破綻なく磨き上げたことに脱帽です。

これは傑作ですね。
心の底からスゲェの一言です。

★★★ Excellent!!!

完結を機に読み始めました。空き時間にのんびりと読み進めるつもりが、結局ほとんど一気に読破してしまいました。

変換キーを押せば簡単に難読語を多用できるこのご時世。無闇矢鱈に漢字率が高く、唯只管読み難いだけのWEB小説を目にした方は少なくないと思います(苦笑)。
その点こちらの作者様は、分かりやすい言葉を選んでいらっしゃって、なおかつ的確に読み手の五感に直に届いて来る。一つ一つの言葉が素直で丁寧で、すーっと染みこんで来て、建物の質感や色彩、カフェ特有のコーヒーの香り。キーとなるBGMがそのまんま脳裏に浮かぶんですよ。

そして何より、タイトルでもあり重要なテーマでもある「もう一度会いたくて」という一文。
役者さんは「はい」というセリフ一つで色々な感情を表現しますが、このタイトルにも様々な意味が含まれていました。時には寂しげな微笑みが、またある時は決意と共にこのキーワードが現れます。同時に心理描写の細かさと心憎さに唸りました。
重箱の隅をつつくように裏読みや行間読みなんて必要ありません。読んだまま、感じたままで、ラストまで魂が引っこ抜かれる力作です。

★★★ Excellent!!!

この作品はスタート時から注目していて、切りのいいところまで読んではツイッターで読了報告をさせてもらっていた。
そのたびに、文章や描写の巧みさ、サスペンスの運びなどについて賛辞を送っていたため、今さらここに書くのもどうかと思いためらっている。
他の方の素晴らしいレビューにもあるように、この「もう一度会いたくて」は間違いなく面白いのだが、私はたぶんヒロインの美緒に恋をしたのだと思う。
もうね、こんないい子(そんな年ではないが)が不幸になってはいかんのですよ。←急に口調が変わる
でも、途中まで美緒が苦しんでるときは、いいぞ作者。もっといじめたれ!などとも思ったりもするんですが、これってもう作者の勝ちですよね!
というわけで、たぶん私は作者さんにも恋しちゃってるのかもしれません(美少女説を信じて)
すい星のごとく現れた謎の新人作家、紫藤咲さんの次作にも期待です。

★★★ Excellent!!!

 ミステリアスな冒頭から始まる、繊細で美しい物語は、その結末。愛の余韻を持って、我々読者の胸を打つ。

 正直に申し上げたい。
 時系列の組み合わせ方の構成、キャラクターの視点の工夫をもっと上手く活用できはしないか、核心部分への伏線の張り巡らせ方をもっと分かり易く提示できないか、時間軸を絡めての描写は? この丹精込めた丁寧な描写を冗長と受け取られやしないか?

 もうワンランク上のクオリティを目指せるという確信を抱いている。それだけの作品のポテンシャルを感じる。
 だが、信じて読み進めて良いものか、そんな迷いもあった。

 私は、ここが気になるんだよな。もっと、もっと、もっと。
 はたと気付くのは、ああ、期待感の裏返しか、これは。
 という、事実だ。

 だから、私はこの物語の根底にしっかりと流れる登場人物たちの愛情を信じることにした。読了し、どう思ったか。そんなことは私が今更語ることではないだろう。

 愛に出会い、愛を忘れたわけではなく、たとえ別の愛を知っても。
 想いは共に、時間を、未来へと届けられていく。

 そう――きっと、アナタの心にも届けられる。

★★★ Excellent!!!

過去や未来を絡めてしまうとチープになりがちなものだが、この物語には入り込まずにはいられない謎があり、チープなんて言葉を吹き飛ばす力がある。
一度読み始めてしまえば、途中で放棄などできないだろう。
その謎を巡る恋愛模様は、作者が苦悩し生み出した数々の心理描写の賜物だ。
こんなにも苦しく、こんなにも愛しい感情を生み出す作者の脳内が、一体どうなっているのか、一度のぞいて見たいくらいだ。

WEB上ではなかなか出会うことのないしっかりとした文章力は、文庫本を手にし読みふけったことのある人なら紙媒体で手にしたいと思うことだろう。
私ならそうしたい。

これは読んでそんはない物語だ。いや、是非読むべき物語だ。

★★★ Excellent!!!

本作は「完結したらレビューしよう」と決めていた作品。
序盤から★三つは決まりだなと思っていた。

迷い、決め、揺れ、貫く。

登場人物たちの心の動きが克明に鮮明に描写されていて
話が進むたびにどんどん深みにハマっていった。

悪役のいないストーリー。
憎まれる人物のいない物語。
しかしそこには大きな喪失感と痛みが厳然として鎮座していて
登場人物たちの一挙手一投足に、
どこかチリリとした痛みを覚えさせられる。

途中で明かされる大きな謎。
SFテイストの色濃く出ている仕掛け。

しかし、どんなシーンでもそのバックグラウンドにあるのは
「会いたい」――その一心。

作中では誰もが「会いたい」という想いを原動力に動いている。
そこに在るのは深い想いであり、即ち愛である。

この深い愛の物語を、
是非とも一人でも多くの方に堪能していただきたいと思う。

★★★ Excellent!!!

読み始めて、まずその精緻な人物描写、情景描写に驚きました。
とても細やかなのに、それでいてするするとその情景が目に浮かんで、まさにその言葉以外に最もその情景を表現することなどできないだろうと思われる言葉の数々。

でも、惹きこまれたのは、その描写のすばらしさだけではなく。

いくつもの時代が交互に語られ、幾人もの人生が交錯して、次第に真実の姿が浮かび上がっていく物語に目が離せなくなってしまったからです。

いま、最新話の42話まで読んだところですが、これから彼女が、彼がどんな選択をするのか……とても気になります。

でも、私は元彼さんの場面の話が、もう、涙なくしては読めなくて…(涙)

★★★ Excellent!!!

恋愛小説が苦手なら読めなんて、こいつは何を言ってるんだと思うでしょうが、理由があります。
この作品の大ファンである私が実は恋愛小説が苦手だからです。

例えば、旅行中に有名な夜景を見ようと誘われたら、どう思いますか?
下らない。ただ建物に灯りついてるの見て何がいいんだ。そう思った方は多分私と同類です。
周りにシニカル、斜に構えてると言われていませんか。そんな貴方は恋愛小説に拒否反応じみたものがありませんか。
この作品を読む前の私と同じように。

私と同類のそんな貴方にこそ、この作品を読んで欲しい。
繊細なのにくどくなくて、感情移入してしまう絶妙な描写は目の前にこの作品の世界が広がっているみたいだった。散りばめられた謎が繋がって一つに収束する感覚は滅多に味わえない。とても「引き」があるので夢中になって読んだ。

この作品は私にとって夜景だ。夜景なんて、と思っていたのに、実際夜景を見た私は綺麗だと感じた。
この作品は興味のないジャンルだったのに、「もう一度会いたくて」を読んでみれば、感情を揺さぶられた。
日々のストレスで磨耗していた素直に感動するという気持ちを、取り戻させてくれた。
つい斜に構えてしまう貴方もこの感覚を味わって欲しい。
この作品を読み終えた後、きっと周囲の風景が鮮やかさを増しているはずだから。

★★★ Excellent!!!

どこまでも美しく、どこまでも儚い愛の物語・・・
謎めいた出だしから始まる本作品は、魔法にかけられたように繊細な文体によって恐ろしいほどの引力で読者を作品世界に誘います。
過去と未来、両面が切替わりながら物語が徐々に進行し、合間には詳細の伏された未知の時空の出来事が散りばめられる・・・その構成の見事さはもはやアマチュア執筆家の域を遥かに超えているように感じられます。
SF作品としての展開の妙もさることながら、何より驚嘆させられたのは、女性主人公の内面描写の圧倒的なリアリティ。
脆さ、不純、欲望、矛盾・・・それら全部ひっくるめて、デフォルメされていないありのままの複雑な心情が深い共感を引き起こすとともに、美緒という女性の立体的な魅力を構成しています。
消えてしまった彼と、突如現れた彼・・・彼らとの間で紡がれる愛の物語はまさに至高の文学。甘さと、切なさと、不安と、喜びと……読んでいて胸が高鳴り、涙を堪えきれないほどの凄まじい情感溢れるこの物語は、愛するとはどういうことかを思い出したい人にうってつけの、大人の恋愛小説です。

★★★ Excellent!!!

読み進めていくうちに、どんどん深みにはまっていくような作品です。

次々とわけがわからないことが起こっていくのですが、それが少しも解決しないうちに、被せるようにさらなる謎が生まれていく。

事態はどんどん急転していき、この先がどうなってしまうのか読む手が止まりません。

話が進むと新たな恋が始まり、幸せをつかむ主人公。
……なのですが、散りばめられた伏線がどう回収されていくのかが、気になるところだったりします。

シリアスな恋愛ものをお探しの方には、ピッタリの作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

最新話(第三十三話)までのレビューです。
繊細で美しい描写が胸に迫る、ミステリアスな魅力に溢れたラブストーリーです。

十年前、結婚式の直前に突然婚約者の優斗が失踪した。
心の傷を負いながらなんとか日々をやり過ごしていた美緒に、ある日突然海斗という男が会いに来る。
優斗とは顔も背格好も異なる海斗だが、ふとした表情や仕草に二人が重なり、踏み込むことに躊躇いながらも美緒は海斗と愛し合うようになる。
そして迎えた結婚直前、「すべてを終わらせに行こう」と言って、海斗は美緒を連れ出した──。

小さな嘘を積み重ねていたことを告白する二人の会話、そして優斗との別れ、海斗との出会いを回想する美緒の記憶を中心に物語は進んでいきます。
なぜ優斗は突然失踪したのか、なぜ海斗は美緒の前に現れたのか、なぜ優斗と海斗が重なって見えるのか…。
少しずつ解かれていきながらもさらに深まっていく謎の裏には、驚くべき背景がありました。
最新話ではその背景が徐々に明らかになっていく展開で目が離せません。

繊細な言葉によって紡がれる情景の美しさに惹き込まれながら、あなたもきっとそれぞれの人物の抱える愛の深さに胸を打たれることでしょう。

★★★ Excellent!!!

筆者唯一の長編小説です。

全てを終わらせにいこう、この言葉から始まり、女性視点が物語が進んで行きます。

冒頭までしか読んでいないのですが、きっと伏線になるのだろうな、というキーワードが入り込んでいます。

恋愛だけでなくミステリー要素も含んでいると思われますので、続きを楽しみにしています。

次の話にも期待して、星3つ送らせて頂きます。

★★★ Excellent!!!


結婚を控え、幸せな家族となるはずだったありふれたカップル。
しかし、彼らの身に普通とは程遠い災難が降りかかった時…花嫁は決して話せぬ秘密を抱える事となったのです。
失踪した許嫁、届けられた謎の花束、そして「全てを終わらせる」という言葉の意味は?
時空すら超えたSFを匂わせるミステリー、必見です!

この作品の特徴は、何といっても作者さまのキラリと光るセンスでしょう。単に文章が上手いだけではなく、場の雰囲気や見せ方といった構成にも凄く気を使っており、謎が謎を呼ぶ展開にはグイグイ引き込まれます。早く続きを読みたいと、ここまで読者に思わせられるのは一流の証!

丁寧に描かれた心理描写もキャラクターに共感しやすく見事のひとこと。
文字数が多いのはひとつ一つの描写が丁寧な為であり、実際は読み易くてスラスラ進みます。
魅力的な小説の書き方に興味がある人も、そういった作品を読んでみたい人にも、安心しておススメできる名作です。是非!

★★★ Excellent!!!

カテゴリを見て驚きました。
せつない恋愛小説なのですが、SFなのです。
たしかにとても不思議なお話です。
優斗と海斗。話数が進んで二人の関係が少しずつ分かってきましたが、
この先どうなるのー……! とてもとても気になります。
優斗の秘密は浦島太郎の話になぞらえられていますが、まだまだ謎めいています。私の予測は当たるでしょうか……。
恋のせつなさにほろりとしながら推理も楽しめる、たいへん読み応えのある作品です。