心に深い傷を負い、眠りについていた氏神を呼び醒ましたのは、無骨な巫女。 氏神は滅びを望みますが、巫女はとことん阻止します。 それぞれに抱く思いを打ち明けることなく、判りあうことのない神と巫女ですが、山賊の襲来を告げ助けを乞う村人が現れたことにより、事態は急変します。 過去に自分を慕い祀ってくれていた村を襲撃され、滅ぼされたために山賊を嫌う氏神と、過去になにやらあったであろう、おおよそ巫女らしくない巫女。 山の中のさびれた村に再び迫る危機に直面した彼らの、関係の変化が楽しめる作品です。
かつて敬虔な村人たちに慕われた神がいた。しかし、村は滅び、村を守れなかった神は絶望していた。そんな絶望で死を望む神のところに、猛々しいまでの勇ましい女が一人、巫女になると言って現れる。初めは迷惑に思っていた神だったが‥‥。心温まる優しい物語。