酸っぱいリンゴと桜散る

作者 @kuronekoya

花筏のように束の間の

  • ★★★ Excellent!!!


弘前公園の桜と聞くと、最初に頭に浮かぶのは
この小説でも描かれているお堀の花びら。
あれは花筏っていうんですね。
しかも、あのときめくような桜色の筏は
たった数日しか見られないなんて、初めて知りました。

足踏みしている主人公のもやもやが
パッと晴れ渡るような瞬間があり、
読みながら「おっしゃ!」と、拳を握ったのも束の間で。

桜が散る頃の情景と交差する心情。
そして、
二人がすれ違った一瞬を切り取ったような物語なので、
やはり散り乱れる桜ではなく、
花筏の水と静けさの方が近いように感じました。

日本人は「さくら」だけで
こんなにたくさんの物語を紡ぎ出せるものなんですね。


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