トレーニング
僕は宇宙服の電力と酸素の充電を終えるとトレーニングルームに向かって行く。
自分の部屋によってトレーニングウェアに着替えている。
いくら空調が良くても、トレーニングをすると汗をかく。
学生服は基本的に着ていないといけない服なので汗で汚す訳にはいかなかった。
ずっと汗クサいのはいやだし。
僕は船外活動が終わった後の義務化されている筋トレを行うためにトレーニングルームに着ていた。
筋トレをするのは嫌いじゃ無いけど、船外活動後の疲れた後の筋トレは嫌だと言う気持ちが先に立つ。
そんな事を考えながら歩いていると、トレーニングルームの前に綾音さんがいた。
綾音さんは僕を見つけると優しく微笑んでくれた。
僕は早足で綾音さんに近づいていく。
「綾音さんどうして筋力トレーニングルームに?」
「船外作業後の筋力トレーニングは事故や怪我の元ですからね。指導に来しました」
「ビショップ先生は?」
「私じゃだめですか?」
綾音さんは少し暗そうな表情を浮かべる。
予想の斜め上の答えが返ってきてびっくりする。
でも僕はそんな綾音さんを見るのが嫌で直ぐに否定の言葉を探す。
実際ビショップ先生の指導は嫌だし。
「綾音さんに監督してもらった方がうれしいよ。でも船のコントロールは良いかのかな?」
「ビショップ先生が紗枝さんと光帆さんの航海訓練を指導しています。どうしても航海に関しては私が処理する事が多いので訓練にならないそうです。でも安心してください。ブリッジの状況はカメラとマイクで常時監視していますからね」
「綾音さん。まずどんな筋トレをしよう?」
「無重力空間でいたので筋肉が弱っています。軽く腕たせ伏せを30回の3セットしましょう。あんまり量を増やすと怪我の元ですからね」
「腕立て伏せだね。頑張るよ」
そう言うとマットレスの上に伏せ腕立て伏せを始める。
綾音さん注意深く僕の腕立て伏せの様子を見ている様だった。
こうして綾音さんの指導の元、トレーニングが始まるのだった。
続く
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