〈神代機〉アルバ・レギナエ

◆本機はグランデ・マドリッド帝国が保有するHRクラスの〈大いなる騎士〉、〈神代機〉である。


◆スペックは以下の通りである。


・乗員:一名


・全長:二五メートル


・全幅:九メートル


・全高:三メートル


・空虚重量:三六トン


・機内燃料重量:そもそも燃料で動いていないので存在しない


・ペイロード:約一正トン


・最大速度:光速の一〇万倍


・戦闘行動半径:測定不能


・武装:両刃長剣(全長:一二メートル。『時が止まった物質』で作られているので、物理的な破壊は不可能である)


・最大馬力(現状測定値):一〇毘迦摩馬力


・虹女神炉出力(現状測定値):八演説ヨタワット


・装甲色:乳白色


◆再生歴八二年にロレンソⅠ世が、冒険の報酬として在地の土地神コタンカより得た『神の種』を土に植えた結果、生えてきた木に出来た実より、剣と共に生まれ出た。


◆武装は剣のみではあるが、剣は『時が止まった物質』で作られている為に、特一級ハイペリオン合金、そして多層次元防御結界も含め、ありとあらゆる物質/魔術的防壁を破断/無効化する事が可能である。


◆また本機は〈神代機〉であるので、超光速移動が可能な上に、時間停止や倍速行動、素粒子分解能力を始めとした、種々様々な超常的な現象を起こす事をも可能であり、一機にして億単位の軍勢と同等の戦闘力を有している。


◆また高度な知能を有しており、帝国の司法/行政/外交に深く携わり、強い政治権限も有している。帝国において『宰相』といえば、アルバ・レギエナの事を指している。


◆莫大な電力を生み出す事から、帝国のエネルギー源としての役割も担っている。その為、平時は帝都にある中央発電所で電力を生み出す為に待機している事が多い。


◆また帝立第一大学(日本における東京大学の様な大学)の学長を務め、史学部の名誉学部長を兼務している。


◆温和で誠実、そして公明正大で度量の大きい人柄を慕われ、帝国民からとても人気が高い。


◆搭乗出来る人物は、アルバ・レギナエに選ばれた〈血統騎士〉のみ。選ばれた騎士は〈帝国の剣〉(エスパーダ・デ・インペリオ)と呼ばれ、帝国では非常に尊敬を集める存在である。


◆基本的に〈帝国の剣〉に選ばれる〈血統騎士〉は、出自性別年齢の如何を問わずに選ばれる。正義の人格を持つ実力者が必ず選ばれる事が特徴である。


◆その為、腐敗した有力者、カルト教団、秘密結社、犯罪組織と戦う〈帝国の剣〉も数多く、その逸話は後世に伝えられ〈帝国の剣物〉という講談活劇のジャンルを生むに至っている。


◆また〈帝国の剣〉に選ばれた女性騎士は、その多くが奇しき縁に導かれて、様々な国の指導的立場に至る事が非常に多い。また、不思議と空域を股に掛けた大冒険をする事になる者も数多く、紛争に介入して和平の道を模索したり、戦争を未然に防ぐ為に奮闘する者も枚挙に暇がない。


◆アルバ・レギナエは「自身の搭乗者の多くがそういう運命を辿るのは全て偶然でしかなく、自身は恣意的に何もしていない」という声明を発している。しかし、搭乗者の多くがアルバ・レギナエからのアドバイスや忠告により発奮したり、意識を改革してしまい、その結果、数多くの冒険の果てに英雄の道を辿るに至っている。


 ただアルバ・レギナエ的には搭乗者に求める資質は「自身を正しく運用してくれる者」であり、全く英雄を求めていない。その為、登場者の多くが英雄の道を辿り、中途で自身の搭乗者である事を放棄してしまう事に対して、かなり不満を抱いている。


◆また青年の姿に変身する事が可能で、〈帝国の剣〉に選ばれた女性騎士と婚姻を結び、彼女らとの間に子供を成した事は一度や二度の事ではない。


◆アルバ・レギナエと女性騎士との間に生まれた子の中には、〈神代機〉として活動している存在も珍しくない。

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