第85話
side アストレア
「な、なんじゃ!あの娘は?!わ、私のこと今お母さんと・・・?!」
おお、ハクさんかなり慌ててますねえ。
さて、みなさんお久しぶりです。
ハルオミ様の愛の奴隷!
アストレアがお送りします!
久しぶりに担当しますよ~
なかなか雑な扱いで全く出してもらえてなかったので、今回は張り切ってますよー(笑)
ハルオミ様に雑に扱われるのは至福ですが、他の方からの扱いはどうにかしたい今日この頃です。
え?いいから話を進めろって?
早く銀髪美少女の正体を教えてほしい?
またまたーわかってる癖・・・え、あ、いい加減にしないと出番なくなるぞ?
・・・イエッサー!
というわけで、ハクさんとみなさんにネタバレです。
「はい、あの娘はシルさんですよ」
「・・・」
おおっとやっぱり固まってしまいましたね。
「まじか?」
「マジです」
「まじなのか」
「まじ」
「・・・お母さんたちなに遊んでるの?」
「はにゃ?!」
あ、変なやり取りしている間にシルちゃんがこっちに来ていました。
やっぱり血筋なのでしょうか。
銀髪でサラサラヘアー、振り向けば見入ってしまうような魅力を感じますね。
スタイルもかなりいいです。
まあ、まだ十歳くらいなので、そこまで露骨に大きくはありませんが。
というかハクさんはにゃって・・・
「ほ、本当にシルなのか・・・?」
「うん、そうだよ」
「しかし、その姿は・・・?」
まあ、驚くのも無理はないですね。
私も事前に知らされていなかったらかなり驚きましたし。
それに、実の娘が急に成長とか何事かと思いますよ。
テンプレなら未来人とかですかね。
ハクさんの驚いている姿に少し苦笑いしているシルちゃん。
まあ、こっちも事情が事情なので、説明がしづらいのでしょう。
「うーん、話すと長くなっちゃうから今は細かいこと話せないかな」
「・・・原因は」
「・・・ハルオミさん」
「やはりか・・・」
原因を問われて明後日の方向に向きながら答えるシルちゃん。
そして、遠い目をしているハクさん。
最近皆さんの受け入れがたやすくてありがたいです。
「アストレアお姉ちゃん、その話はあとで私が話しますから。そろそろハルオミさんに吹き飛ばされた娘起きますよ」
おっとそうでしたね。そろそろ真面目にやらないと・・・
今回は本当にまずいですからね。
「さあ、ハクさん」
「な、なんじゃ?」
あ、やっと口調戻りましたね。
では、時間もないことですし、本題に移りましょうか。
「これから私たちであの三人を足止めしましょう。ハクさんがあの赤い龍、私があの剣鬼の娘さん。そしてシルちゃんは炎の精霊をお願いします」
「な!」
「分かったわ」
おお、反応がおもしろ・・・ゲフンゲフン、不謹慎ですね。
「何を言っておる!あの精霊が誰なのか知っているのか!」
「もちろんですよ」
それをわかったうえで言っているんです。
「だが・・・!」
「ならあの3人を私たちで相手しますか?」
「ぬぐ・・・!」
まあ、それでも本当はおつりがくるくらいなんですが。でも、正直そんなにシルちゃんのこと心配しなくても大丈夫なんですがね。
まだ焦っているっぽいですね。
気づいてないのでしょうか?
「あの・・・お母さん?」
「なんじゃ、シル?!」
「私が言うのもあれなのだけど・・・今なぜイフリートの攻撃がないのか見えてる?」
「なにを・・・ってシルお主・・・」
やっと気づきましたか。
防音の魔法していたからうるさい雑音は聞こえないようにしていたのですが、これほど周りが見えなくなると気づかないもんなのですよねえ。
全部シルさんがイフリートが出している魔法を打ち消していることに。
「シル・・・本当にお主どうしたのじゃ・・・」
「それはあとでしっかりと話すわ。今回は予定通りならだいぶもつようになると思うから」
凛とした顔で話すシルちゃん。本当に美少女って感じですよね。
「・・・わかった。とりあえず旦那様は後で正座じゃ」
おっとここで因果応報ですね。
「ありがとう」
「ただし、無茶はするでない」
「うん」
さすが親子ですかね。うまく収まりました。
「決まりですね」
「・・・正直私は炎龍帝を止めるだけで精一杯じゃ・・・だから、アストレアあの小娘を止めたらシルのところに」
「『あの・・・』」
あ。
「『私たちのこと忘れていませんか?』」
ゆっくりと降りてきたのは精霊化したセリスさんでした。
・・・あー
「忘れてないですよ?」
「『忘れてたな』」
・・・正直言えば忘れていましたね。
うん、こういう時は。
「精霊化ってあとどのくらいもつのですか?」
「『スルーしたな』」
いえいえしてませんよ?
「『まあいいですけど、そうですね・・・正直あまりもちません』」
「解除したときのデメリットは」
「『特にないですね、むしろ解除したほうが魔力は残りますね』」
「では、セリスさんたちは私のフォローお願いします。精霊化は解除してお願いしてもいいですか」
「『わかった』」
そして、光ったと思ったら二人は分裂していた。
『さて、とりあえず私たちのことを忘れていたことはあとでハルオミに文句を言うとして』
「まずは・・・ミアさんを止めましょうであります」
・・・これ私がハルオミ様に怒られる気がするんですが・・・
ま!怒られるの大好きなんでいいですが!!
「アストレア様、私は風魔法中心ですが、大丈夫ですか?」
「分かってますよ。でも、シルちゃんの方がまずいときはそちらにシルフィード様と一緒に行ってもらいますね」
『了解じゃ。というかこの魔法すごすぎなのじゃが』
「ツッコんだら負けであります」
「シルちゃんもいいですよね」
「分かっているわ。でも、できそうなら試してみたいこともあるからいざとなったらフォローお願い」
「分かっていますよ」
「うん」
「・・・あのシル?」
動き始めようとする前になぜかもじもじとしているハクさん。
今までに見たことない感じなのでちょっと新鮮ですね。
「どうしたの?」
「今聞くことではないのじゃが・・・あまり関係ないのじゃが・・・」
「えっと・・・どうしたの?」
こてんと首を傾げるシルちゃん。
・・・これ見たら、ハルオミ様が暴走しそうですね・・・
あんなに親バカになるとは思いませんでしたが。
「・・・ママと言ってくれないのかの?」
「・・・」
お、そこに気付きましたか。
「いや、なんとなくじゃ・・・!!その子育てなどしたことないからその」
すごい慌てふためいたハクさん。
それに少し悩んだようにシルちゃんはハクさんと反対側を向いて答える。
「・・・少し恥ずかしいの」
「ぬ」
「また、元に戻ったら戻るけど・・・体の成長や思考力が上がったから・・・どうしたらいいかわからないの」
「・・・なるほど」
「だから・・・慣れたら元に戻すから」
おお、デレ出ましたね。
「!!!分かった」
ハクさん超喜んでますね。
さて、
「親子の絆を深めるのもいいですが。まずはこちらをやってしまいましょう?」
「・・・んん!そうじゃな!私のかっこいいとこ見せてやるのじゃ!!!」
「私も頑張る」
「では、行きましょう」
そして、防音魔法を切ると。
『このちびトカゲがああああああああああああああああああ!!!!!!俺の攻撃をどうやって消してやがんだよオオオオオオオ!!!!!!』
「・・・ハルオミを追いかける邪魔しないで」
『・・・正直もう帰っちゃだめですか・・・』
おお、三人とも色々声を出していたんですね。
若干1名戦意喪失気味ですが。
さてさてではでは。
「少しお相手お願いしますね?」
少しは楽しませてください。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます