第3章

第24話


「あの…何をなされたんですか?」

「ん?何ですか?」

昨日の一件があった後だったが、ギルドに行ってみたら、受け付けのお姉さん、確かパルムさんだっけか。

「いや、昨日夜遅くに帰ってきたギルド長が泣きながら言ってたんですよ。『うう、あの鬼畜ご主人様め…昼に呼び出すんじゃなかった』って。昼って確かあなた達しか、ギルド長の所に呼んでないからあなたたちが何かやったのかと。それにあなた達が受けたいクエストがあればどれでも許可しろって急に」

「いえ、あまり思い当たる節はないですね」

うん、ユリアを眷属化して、金髪ろりゲットだぜ!してただけだ。

「それ思い当たる節じゃないとかどれだけ白々しいんですか」

アストレアが何か言ってるけど、いつもの戯言だろ。

「あれ?私が間違ってるんですか、これ?」

「そんなことより、どれでもいいんですか?」

「そんなこと…あーはい、むしろ高いランクのやつどんどんやらせろってギルド長は言ってました」

「へー何故に?」

「死にかけろ、ちくしょうとか言ってました」

「…」

よし!今度会ったら、3回まわってワンって言わせよ!

「主様、早く決めてしまいませんか?」

あの金髪ろりの処遇を決めていたら、タウがそわそわしながら、こちらに声をかけてきた。

「どうしたんだ、タウ?」

「い、いえ。主様が他の女の人と話しているのが…じゃなくて、クエストどんどんやって文句のつけようがないようにしましょう!」

「お、やる気だな」

良いことだ。俺もだいぶ強くなったけど、もっと強くならないとだしな。そんなふうに考えていると、一つ目に入ったものがあった。

「聖剣作成の為に素材探しを手伝ってください?」

聖剣ってあれか?勇者が使うようなやつか?

「何で急に聖剣なんて作ることになったんですか?」

「あー実は、今度勇者召喚を行うらしいんですよ」

「「「勇者召喚?」」」

「はい、最近モンスターが増えて魔王が復活したのではないかという噂が…そこで国王が対魔王の為に勇者を召喚しようということになっているんです。国王はその勇者の為に全ての鍛治職人に聖剣制作を依頼したんです」

「なるほど。一番強い剣が聖剣になるんですね?」

「はい。そのため素材は強いモンスターから取らないといけません。しかし、鍛治職人は戦闘職の方よりは基本弱いですからね。だから強いモンスターの素材の為にこうやってクエストを受注するんですよ」

なるほどなーしかし、聖剣は面白いが何処ぞの世界の知らぬ勇者にやらんといけんのだ。なんなら俺が欲しいくらいだ。うーん…他のに…え?

「パルムさん!」

「は、はい!何でしょう?」


「俺、これ受けます!」


「「「え?」」」

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