第14話

 激突の直後、吹き荒れる粉塵。その煙の中から出てきたのは、


 ミノタウロスだった黒い塊だった。


「よっしゃあああああああああああ!」

「大丈夫ですか!?」


 吠える俺。けれど、そのまま地面に倒れ込んだ俺を見てアストレアはこっち急いで走ってきた。正直もう動けないわ。


「回復魔法かけますね!」

「ん、サンキュー」

「…全く無茶しますね」

「いや、なんかね」

「ふふ、でも、これで合格です。」

「お、やった」


 回復魔法をかけながら合格通告をしてくるアストレア。と言うかナチュラルに膝枕してんですが。


「ご褒美です」

 だから心を読むなよ。

「昔からああなんですか?」

「え?」

「集中すると周りが見えなくなってませんか?」

「あーたまにね。気づいたら体が勝手に動く感じでさ」

「気をつけてくださいね?これからはこう上手くいきませんよ?」

「善処する」

「よろしい」

 アストレアはそう言うと微笑みこっちを見た。あーいつもこれならいいんだけどなー

「ご褒美は私との初夜ですか?」

「黙っとけ、変態女神」

「あん!」

 あーやっぱりか。職業本当は変態とかじゃねえか?見てやろうか・・・っておい。

「なあ」

「何ですか?」

「・・・鑑定って死んだやつも有効か?」

「え?何を言って・・・え」

 俺とアストレアが見た先は一緒だ。それは


 名?:ミ40Cワカ>ノ・GfサYスロ^N曚麈C レオヌMv徐ヨュ・・タ駈モEumトシC2ヌヨャ・・9ソ

 職・テVlCi):

 スキK・惚ラテ絎・-:術 ・L1隆モ゚晥ベルメgァvョタ"ベル20


 さっきまでミノタウロスであった黒炭の上にあったステータスらしきものだった。

「あれなんだよ」

「わかりません・・・!あんなもの今まで一回もみたことありません・・・ただ」

「ただ?」

「覚悟はしておいてください」

「!!ああ・・・」

 動かない体を動かし、臨戦態勢に入る。アストレアも魔力をためていつ何が起こってもいいように準備していた。そして、


 ピシリ


 その瞬間は訪れた。


 ステータスが少し崩れ始めると同時に黒い塊もひび割れる。

「くっ!」

 俺はそいつがなにかわからないがたたっきる!と思い動こうとしたがアストレアに止められる。

「落ち着いて!!もし、あのまま攻撃してきたらどうするの!!!」

「でも!」

「信じて」

 真剣にこっちをみてアストレアは言ってきた。今までにないような顔をしていた。だから俺はもう信じるしかないと思った。

 これもやっぱり神のなせる業かな。


 その時だった。


 ひび割れた塊は光り見えなくなっていく。


 そして、出てきたのは


「ああ、こんなボロボロになっていたのですね!わが主!!!」

「・・・は?」


 牛角、牛耳の女の子だった。



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