第三部エピローグ

八月十八日。




野本くん、お誕生日おめでとう。




遠い夏の日。




出会った頃の私は



世間知らずの子供で



沢山のワガママをぶつけては



あなたを困らせていましたね。




本当にごめんなさい。




私の自分勝手なふるまいに



時には文句を言いながらでも



最後は付き合ってくれましたね。




本当にありがとう。




大人になっていく私には



あなたがそばにいなければ



乗り越えられなかった壁が



数え切れないほどありました。




手を離さないでいてくれたこと



本当に感謝しています。





昨年の誕生日。



次の夏には一緒に暮らしたいねって



笑って言っていたのを思い出します。



まさかナツと暮らしているなんて



夢にも思いませんでした。




手を離す勇気をくれて



本当にありがとう。






追伸




最後に言い忘れていました。




あの晩のホテルのルームナンバーは



『702』です。









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