15.Sな彼女とNな彼

一つ上のフロアの備品室の隣に


『サーバー管理室』はあった。




中を確かめるように


そっとドアを開けると


すごい数のコンピューターが


ラックに並んでいた。




真ん中辺りにデスクがあって


複数のモニターを見ながら


西川さんは座っていた。




私に気付くとふっと笑った。




「ノックくらいして欲しいんやけどな」




「あ、ごめんなさい……」




「見られて困ることしてるかもしれんやろ?(笑)」




「防犯カメラあるの知ってるでしょ」




「そりゃそうやけど、防犯カメラを設置したんは俺やから死角は把握してんで(笑)」




「得意気に言わないで下さい」




「せやな(笑)」と笑いながら


彼はモニターに映る大量の英語を


眺めていた。




「お忙しそうなところ、申し訳ないんですけど……」




「うん」




「明日のノートパソコンが十台しか用意できないんですが……」




「えっ?」と彼が私の方を見た。




「パソコンない人のスキルチェックはエアーでやるん?(笑)」




そこにパソコンがあるかのように


入力作業をして貰おう。




「まさか。交代で使用でいいじゃないですか(笑)」




「そうやな。了解」




彼は再びモニターに視線を戻した。




「それでは、失礼しました」




出て行こうとすると


「リンちゃん」と呼び止められた。




んもうっ。




「マミヤです! そのボケ要りますか?!」




「あはは。冗談やんか」




「面白くないです。次からはリンって呼ばれても無視しますからね!」




「ヒドイなあ(笑)」




彼は笑いながら作業を続ける。




ふと真面目な顔をした。




「なあ、マミヤちゃんの彼氏ってどんな人?」










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