受験戦争直前、高校最後の女子会旅行先決定会議。
宇都宮凛、前橋瑞穂、水戸彩花、栃木群馬茨木と各々が愛する自分の町を旅行先に選びたい三人は、地元のアピールと隣県への対抗心で口論が激化?
やがて議論は少しずつ話題を変えて笑撃のオチに。
擬人化とは書いてみましたが実際にはただの地元大好きJKな気もします(笑)
各々の地元の地名を冠した名前の女子高生達が必死になって地元アピールをする様と対抗心から地元自慢が隣県の悪口に変わっていく様子はとてもリアル且つ笑えます。
話題毎に北関東三県の『傾向』をまとめた一言メモがクスリとくる内容で、各話題のいい〆、最終的には物語の終わらせ方としても絶妙なものになっておりました。
ただの郷土自慢が、隣県への対抗心というスパイスと秀逸なオチを付けることによって、スラスラと読めてストレスの感じない自然な地元アピールに繋がっていて作者様の話作りの上手さに驚かされます。
北関東三県のいがみ合いという、全国的にも興味を持ちやすいネタを使っている点も入りやすくいい着眼点だなと関心させられました。
是非皆さんも一緒に読んで、そして笑いましょう。
JK7人グループの旅行先を決めるのに先立ち、栃木、群馬、茨城がそのままキャラとなっているかのように話し合っています。
楽しく名所紹介から始まり、名産品へ、そして、話はいつしか張り合う方向に——
神奈川出身の友達夫婦が栃木に引っ越した時の話を思い出しました。
奥さんが新しい土地に溶け込もうと地元奥さんたちに話しかけても、「なんで神奈川の人が栃木なんかに来たの? なんで都会の人がこんな田舎者に話しかけるの?」というような卑屈な態度で引かれてしまい、なかなか友達が出来ず、千葉や埼玉出身の人との方がまだ気軽に話せたと言っていたのを思い出しました。
栃木だって関東なのに、そんなことあるのかと思っていましたが、このお話を読んだら納得しました。
(この子たちは、そこまで卑屈ではないので良かったです)
グループカーストの意味も、最後まで読んでよくわかりました(笑)
特に、合間にある「傾向」にはなるほど! です。
話の構成も良く(勉強になりました)、ラストのオチも女子高生らしい可愛いさでほっこりしました。
ウッツン、頑張った!!
是非コントで、風景動画付きで見たいと思いました。