さよなら、海鳴りの島、父のいた学び舎

作者 馳月基矢

島の情感が溢れる作品

  • ★★★ Excellent!!!

 作品で描かれている情景は、昔島で生活した者にとって懐かしいの一言に尽きる。今は都会で暮らす島出身の多くの人が、この作品を読んで同じ気持ちになるのではないか。
 私が知る昭和の五島は、人口も多くまだ賑やかだったが、島を取り巻く厳しい現実があった。島を去るフェリー乗り場には、永遠の別れのような悲壮感があった。仲間とも、もう会うことも話すこともないかもしれないという覚悟があった。
 今はSNSがあり、いつでもつながっているという安心感からかそういう悲壮感は少なくなったと思う。SNSは、いつまでも仲間が仲間として続くという楽しさを提供してくれるからだ。漫画、バラカモンも明るいタッチで描かれている。
 昭和と平成の情感を比較しながら、楽しめる作品だ。
 

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