第5話 ほかほか
『ほかほか』
羨ましそうにしているメイドに、スプーン一杯のはちみつを恵んでやりながら朝食をとった後、暇なので屋敷をうろつく。
汗水流して働いている一般市民とは暮らしが違うので、暇だった。
「ふにゃー」
湯気を立たせるメイドを見るまでは。
「風呂でも入って来たのか」
「あ、ご主人様。はいそうです。お掃除中にがしゃーんばしゃーんとやってしまったので」
朝なのにか。
そのペースで行くと一日に何度風呂にはいることになるのか。
ふやけるぞ。
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