エピローグ:インタビュー記録[N-R15-696]

ギルド連合所属者に対する定期観察記録。

回答者:[N-R15-696]

記録者:浅霧あさぎりゆい、連合上層部研究セクター所属。

序:白蛇の塔事件終息宣言後、経過日数12日後に行われたものである。


[N-R15-696]:白蛇事件について? あーどこから報告したらいいか……。とにかく自分は白蛇事件に関しては特になにも関わっていない。ただ何が起きたかは見ていた。


[N-R15-696]:本夜鳥羽と泊木で無人機暴走が相次いで起こっていたのは把握してるか。


[N-R15-696]:自分はその時、……暴走の現場にいました。たまたま泊木の病院に用事があって、その帰りにAI内蔵の掃除用ロボットが妙な動きをしていたのを見かけて。あまりにも様子がおかしかったので、少し離れた柱の陰から様子を見ていたんです。


[N-R15-696]:人間に例えたら挙動不審、みたいな感じでさ。そのロボットの様子見を始めて数分経過したところで、ロボットが急に走り始めたんだ。他のロボットも一斉に、病院はパニックになって大騒ぎだ。


[N-R15-696]:一応先に断りを入れて最初見かけた様子のおかしいロボットを壊したら暴走は止まったよ。始まりはそこからだった、他の施設でも似たような暴走行為が起こったらしい。冬季戦……にしてはまだ早かったから別件かと思って、一応動いてはおこうかなーと夜鳥羽に戻ったんだ。


[N-R15-696]:でも夜鳥羽でも数件似たような事柄が起こった、としか。ただ共通項は新型AI内蔵のロボが暴走した、それだけ。自分に掴めたのはそれだけだ。


[N-R15-696]:なぁ、小間使い程度のロボにAIなんていれなくていいんじゃないか?


[N-R15-696]:嫌な予感がするんだ、俺は……アンカーはすぐそばに対応AIを置いてるからあいつらのことは何となくは分かる。ただお古の演算装置じゃない、あいつらは……AI同士で動き出すと手が付けられないんだ。


[N-R15-696]:誰も止められない。あいつらが本気を出したら誰も……気が付けない。


[N-R15-696]:俺バカだからうまく言葉にできないけどさ。白蛇の話、本当はもっとヤバイ案件なんじゃないかって思うんだ。だって変な歌があの海域の深海域から聞こえていたじゃないか。


[N-R15-696]:……えっ、聞こえてないのか? あんなにうるさいのに?


[N-R15-696]:ちょっ、俺このあと深夜の枠入れてるから続きは次じゃだめか!? 


記録中断。


補足:後日、[N-R15-696]による証言を元に白蛇の塔跡地を調査したところ《編集済み》が発生していることが確認された。新たにチームを編成し冬季中に調査を開始する案を星見台に提案する。

[浅霧]:聴覚に関する異常を抱えている彼ですが、彼にしか聞こえない音域があるのではないかと思われます。今後の調査に協力してもらえるよう相談中ですが、今のところ芳しくありません。

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