蛇足の産物、消すにも消せず

インターバル(1→2)

① 500字で分かるエピソード1


 同居を初めて1ヶ月、大島要は同居人の押しかけ女房が如き大攻勢に頭を悩ませていた!


 全ての始まりは春先のある日。突如彼の住居にやって来た従姉妹、袖ヶ浦雫は彼を『要兄』と呼び、自堕落に満ちていた彼の生活を全面的に破壊。その上で彼女は自らの要求を突き付ける。

「一緒に暮らそ?」


 その言葉を皮切りに、彼女の全力攻勢が始まった!

 レストランで『あーん』!

 容赦なきデート発言!

 自宅内に女豹!

 オムライスにハートマーク!

 己のポテンシャルを全力全開にして挑む雫に、要の心は最早ボロボロ! ついには逆鱗に触れるレベルの暴言まで繰り出してしまった!

「お前は15じゃないか! 後俺の意志だって反映したい!」

「……ねえ、要兄。私のこと嫌い?」

 泣き出す雫! しかも2回! 要が悪い! しかし最後は男を見せる!


「あまりに魅力的だった。眩しかった。だけど、まだ俺は今の雫をよく知らなくて。正直まだ、妹のような感じなんだ」

 彼女の手を取り、優しく同居への道を示す要。そして――。


「そういう訳で条件クリア。要兄。ふつつか者だけど、よろしくね?」

「ああ、一緒に暮らそう。雫」

 2人の同居が、ここから始まる。



② エピソード2予告編


 同居が正式に始まったからって、俺の心のざわめきは収まらない。

 雫の奴、またまたデートと称して俺に買い物の付き添いをお願いして来た。

 まあ当然付いていく訳なんだが、行く先々でもう大変!

 喜ばしいやら恥ずかしいやら。そして最後にアイツはとんでもない発言をぶち込んだんだ。

 仕方なくその発言に乗ってやった俺だが、それがとんでもないことになっちまった。俺に解決出来るのかこれ!?

 次回、『お外へ出よう!』でまた会おう。

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