第271話 川魚の香草焼き
※245話続き
釣ってきた川魚
内臓は取り出して、塩と香辛料をまぶす。
それを串に刺し、香草でくるんで、じっくり火であぶる。
脂がしたたり落ち、両面に焦げ目がついたら完成。
柑橘系のソースもついでに作っておく。
トウカゲちゃんとミラはゆっくりとほぐした白身を口に運ぶ。
「「ん~・・・美味しい!!」」
特にこのツーンと
突き抜ける強い風味がいい感じだね
『ニーベグラス』
この香草は、魚料理の臭み消しに使う草だ。
仕事の道すがら自生していたモノを少し摘んでおいた。
実は高級品らしく。
昔、料理に使おうとしたら、
売れるからという理由でカルロに怒られたことがあったっけ
「それいしても・・・こんな大きな魚を釣るなんて、ウツロちゃんも成長したんだね」
昔は 釣り へたっぴ だったのに
「え、それは・・・」
それはミラが釣った魚・・・
「そうなんですよ、凄かったんですよ、ウツロ先輩」
「・・・」
何度もウインクして合図してくるミラ
『フォローしときましたよ私が』というアピ―ルが強ぇ
そんな恩着せいらんと言いたいが
場の雰囲気を壊すのもはばかられるので黙っておく。
$$$
俺の釣り下手はキョウカさんにも知られている。
「ウツロちゃん、魚はいいから、またあのトカゲの方を捕まえてきて欲しいなぁ」
トカゲ・・・
ああ、『ウ・マインダー』の事か
実はウ・マインダーを狩ったのは、あの一匹限りである。
敵意もなく割と愛嬌のあるあいつらを沢山狩るのは、気が進まない。
たまに狩る時は
しっぽを斬ることにしている。
しっぽなら数週間で再生するらしい。
(ちなみにしっぽも結構美味しい部位だった)
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