第256話 新築を買うならお風呂付で




入浴という文化は、

クラスティアではあまり根付いていない。





せいぜいお湯で体を拭いて流す程度だろうか。

ミストクラノス近隣の村で地下からたくさんお湯が湧き出る地域があって

そこでは入浴を売りに観光地として人気が高いらしい。


個人の家で浴室があるなんて貴族の別邸くらいだろうか?

近頃は、そんな贅沢品の注文も増えてるとかなんとか





$$$





休日、

今日もミラは部屋のベットでゴロゴロくつろいでいる。

一応ここは男子寮なんだが、




「男くさいベットでよくゴロゴロできるな」




「?」




「ならば、私の におい で上書きしておきますね」




「あれ、今の会話なりたってる?」




「しかも、こんな狭い部屋」




「狭いのもおもむきがあるんです、肩が触れ合って、あ、みたいな」




「・・・」




「確かに・・・狭い方のもいいですが、広い部屋もいいですね」





大きな家

小さな庭とか

お洒落な家具とか

そしてやっぱり『お風呂付』



風呂?



「体拭けばいいのに、めんどくない?」





「もちろん・・・一緒に入るんです」





「・・・」



ウツロ先輩の最近仕入れた書籍にも

ヒロインと入浴するシーンがあるじゃないですか



「憧れちゃいますよね」



(何参考にしてるんだこの子、てか勝手に読まないでソレ)





「そうだ、予行演習しましょう」





ミラは『もしお風呂に一緒に入った場合の練習がしたい』

などとわけの分からないことを言い出す。


なんで?




「いざ、本番になった時に・・・あたふた しないようにですよッ」




「・・・」




(ああ、そんな状況になったら・・・すごく取り乱しそうだな俺・・・っておい)





「ささベットに腰かけて下さい」





ミラに流されるままにベットに腰かける。






$$$






【シチュエーション① お背中をお流しする】




ミラに背後取られてることもあってなんか怖い。




「お背中お流ししますね」




服を着ているとはいえ、ミラの手がこそばゆい。




「ああっ、泡で すべったー」




ウツロはミラを受け止める。


「あれ?」



「止めないで・・・『偶然にも』 胸が当たっちゃった をやらせてください」



「明らかに故意」





【シチュエーション② 同じ湯船につかる】




ウツロ先輩の背中に寄りかかるシチュがいい



ささ、壁に背を預けて足を開いてください。



「では、失礼して」



ミラの後姿が迫ってくる。



・・・


ミラのに匂いが強くなる



・・・



ウツロはミラの肩を持つ。


無言で抵抗するウツロ




「なんでですか、『そっち向いてもいいですか』やらせてください」




ウツロは必死に抵抗する。


そんな感じで過ぎていく

今日の休日




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