第246話 ウツロは新しい魔法を覚えたい




前回、休みの日にも関わらず、

ミラが魔法の練習をしていたという事に

少なからずショックを受けた。






まぁ社会人たるもの

常に勉強とスキルアップに打ち込んで

自分を磨かなくっちゃね

という奴だ。


耳が痛い話だが





ウツロは考える。





新しい魔法でも覚えてみるか




新しい魔法・・・




そんなものを覚えられるならとっくに覚えてるわッ



ああ、その繰り返しだったな



俺の魔法は『風切り』のみである。


魔法協会剣士の基本は、

魔法斬撃、魔法障壁、風切りの3点セットなのだが、

魔法斬撃、魔法障壁は無論覚えていない。



いや、覚えようとした、

むしろ、できなくもないが

コスパが悪すぎて、戦闘で使えないのだ。



魔法を行使する時間が長い魔法は

その間に魔力がゴリゴリ削られていく。


あと威力防御力が完全に魔力依存なのも、いただけない。




俺の魔法障壁など

異国の扉に張り付けるという障子紙も同然である。




ミラの魔法など当然防げない。




いや、あれは防ぐというレベルではない。

いかに早く射程外に退避するかという問題である。

障壁展開しようなどと考えて、足を止めた時点で、大怪我確定である。


以前、

ミラの魔法を防御しようとして、魔法障壁を試した時の事




「あれ、ウツロ先輩・・・『何か』ひかかったような気がします!」





あわてて走って

地面にせて助かったのを覚えている。





「・・・」




そして、

土煙が晴れた後

その場に放置した魔法障壁が跡形もなく消え去っていた。




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