第49話「傘遊び」

傘をクルクル回すと、ピュルピュルと水滴が飛んだ!それで攻撃しあったなあ。もちろん、やられそうになったら……その時は傘が、盾の変わりになった。

僕の小学時代の話だ。


◇◇◇


傘を横にして回すとタイヤに見えた!なので仲間4人で集まって……


「車~!」


なんて、言っていたっけ。ついでに歩いている奴に向かって……


「家まで送っていくから、傘さしてくれ~」


なんて、言ったけなあ。

傘を広げてテントゴッコもした。公園の片隅で何人もあつまって、なんだか秘密基地みたいな感じになった。


お猪口傘!(おちょこがさ)という遊び?もした。傘を思い切り引っ張ると風圧でひっくり返えったのだ。でもこれを婆ちゃんの前でやると……


「傘の骨が折れだろ!」


と、滅茶苦茶怒られた。

風の強い日には、校庭に広げて置くと……


ザザザザー!


っと、風に走らせる事が出来た。きっとスケボーみたいなものに乗ったら、傘で走れるんじゃないかな?って思ったものだ。


そうそう、雷は金属に落ちると聞いた日からはビクビクしたものだ。もしかしたら、空から落ちる巨大な稲妻が、僕の傘に落ちるかもしれない!傘を握る手に力が入った。でも、ビルが立ち並ぶ、真っ只中の街では、まず雷に打たれる事はない事を、高学年になり知ったのだった。


おしまい

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