第448話 バカ夫婦

「ピット作業ご予約のH様…カーピットまでお越しください」

 すでに何度目だろうか?

(広川…メッチャ探されてる…)

 20分ほどして、バカでかい声で店内に入って来るバカっぽい女と男。

 店員が気づいて、すぐに駆け寄る。

 というのも…このバカ達のせいで、ピット作業中断しているのだ。

 予約がズレ込んでいるようだ。

 僕は知っている。

 このバカ共…さっき別の店へ歩いて行くのを見たのだ。

 どういうセンスだ?

 という服装なので目に留まったのだ。


 普通、別の用事で車を預ける場合、連絡先や行き先を伝えてから出ていくものだ。


 こんな奴らが子供産むんだもの…信じがたい事件が起きるわけだ。

 本人たち、まるで気にしてないしね。

 別に僕の予定がズレたわけでもないのでどうでもいいのだが…

「川に、その安っすい軽自動車落として、しばらく社会に戻って来るな」

 と思った。

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