第347話 ハンバーガーって

「いらっしゃいませ、ご注文をどうぞ」

 ファストフード店のドライブスルー、スピーカーから流れる男の声。

(なんか嫌だな…)

「ただ今おすすめの…」

「えっと…照り焼きチキンとスパイシーチリドック…スパイシーチーズ、ポテトL

 で」

 いつものメニューだ。

 基本、コレ以外は食べないのである。

 いちいちメニューを見るのが面倒くさい。


「1400円になります」

(やっぱり男だ…30代半ばの男だ…)

「ただ今お作りしております、もう少々お待ちください」


「お待たせしました」

(作ってたのも男かよ!!)

 別の男が差し出してきやがった。


 嫌なのだ。

 男が作ったハンバーガーとか…嫌なのだ。


 採用するなよ!!

 アレだ…そもそもファストフードに務めようとする男なんて、オッサンの握ったおにぎりとか平気で食えるタイプの人間だ!!

 僕は嫌だ!!


 嫌いな人の握ったおにぎりはムリなのだ。

 コンビニの人間味の無いおにぎりが好きです。


 なんか嫌なんだよ、男がハンバーガーとか、おにぎりとか!!


 せめてシェイク係であれ!!

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