第四十話 ラストエピローグ とある男の凶行


 ――???視点――


 俺は、生まれつき不思議な能力を持っている。

 そのせいでいじめられたし、親からも気持ち悪がられて暴力を受けた。

 親戚だって誰一人俺の味方をしてくれる奴なんていなかった。

 クラスメイトも俺を化け物と呼んで、俺から距離を置いた。


 誰も、俺と関わろうとしない。


 小学校でも。


 中学校でも。


 高校でも。


 仕事場でも。


 誰も、誰も、誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も!!


 誰もが俺から遠ざかる!


 俺が何をした!?

 ただ不思議な能力を持っただけだろう!?

 それだけで、俺は化け物扱いだ、ちくしょう!!



 くくっ、まぁいいさ。

 そんなに俺を化け物にしたいなら、お望み通りになってやろうじゃねぇか。

 俺の能力はな、軍隊すら消し炭に出来る程のもんだ。

 誰も俺なんかに敵う訳がねぇんだよ!


 そうさ、俺は化け物だ!

 だからお望み通り、化け物らしくこの世全てをぶっ潰して、更地にしてやるよ!

 俺が溜めに溜めた憎悪を、この能力に乗せてぶちまけてやる!!


 俺以外の人間は、全員死ねばいい。

 俺以外の生物も、全部死ねばいい。

 形あるものすら、全部壊れればいい。

 全て、化け物である俺が、全部全部ぶっ壊してやるよ!


 そう!

 俺にはそれだけの力があるんだ!

 最近になって、恨みの気持ちが強ければ強いほど、俺の能力も強くなっている事がわかった。

 なら、今が俺の最高の力を披露できるタイミングなんだ。


 あははははははは!

 楽しみだ、俺の能力で死んでいくバカ共がさ!

 どんな悲鳴を聞かせてくれるんだろう?

 どんな命乞いをしてくれるんだろう?

 あぁ……心から楽しみだ。


 さて、まずは何処から壊そうかなぁ?

 あっ、だったら糞な思い出しかない地元からぶっ壊そう。

 あそこは温泉とか色々あるからさぁ、人間もいっぱい死んでくれそうだし?

 後は城もあるから、ぶっ壊したら気持ちいいだろうなぁ~あははは!

 そうだ、そうしよう!


 俺は、俺の生まれ故郷を手始めにぶっ壊してやる。

 標的は、松本市だ!!


 あぁぁぁ、楽しみで仕方ない……。

 何人人間殺せるかなぁ?

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