カクヨム三機神の憂鬱!編

 よ、お疲れ様! 俺は飛猷流狼トバカリルロウゆえあって拳王機けんおうきアルカシードに選ばれた男さ。お、知ってる? 俺を知ってるのか……はは、有名になっちまったもんだな。まさか、あのアルズベックまで暗黒大陸を出てくるなんてな。しかも、デカイ戦艦を持つ謎の組織、新地球帝國しんちきゅうていこくとかってのと手を組んでるみたいだ。

 あ、ああ、うんうん……そう、今はアカグマに乗ってる流狼だ。

 そうそう、一撃必殺の拳がウリの、異世界に戸惑ったり振り回されたりの流狼。

 それよ、それ! 射程6以上の武器に反撃できない流狼だよ!


 ……ちょっと待て、いや、待てって。


 そりゃさ、しょうがないだろ。


 俺は拳法をベースにした格闘術で戦うんだからさ。


 アカグマだって頑張ってくれてるし、いい機体だぜ?


「そうですよね、流狼さん。特に、拳を攻防一体の武器としてデザインされ、ただのマニュピレーター以上の作り込みで仕上げてるの、ボクは好きだなあ」


 お、お前は世代セダイ……東城世代トウジョウセダイ


「俺もいるぜ! 俺のケイオスハウルも今は、アカグマと同じ小さなサイズだしな。結構距離感とか間合い、気にするよな。……今は小さいからな、ケイオスハウル」


 佐々佐助サッササスケ! お前も来てくれたか。


「いやあ、ボクとお二人さんの仲じゃないですか。機体、調べさせてほしいし。隅々すみずみまで見たいし、可能なら分解してみたいよね」

「おいおい世代、無茶はいうなよ……な、チクタクマン?」

「オフコース! スクラップ&ビルドもいいが、スーパーロボットのパワーの源は、ソウル! ソウル&スピリッツだ!」


 へへ、揃っちまったな……そう、俺たちこそがカクヨムロボット小説の三巨頭。誰が呼んだか『三機神さんきしん』ってやつだ。ま、みんな自分から名乗ったことはないんだけどな。

 まあ、周りがそう呼ぶだけのものを積み上げてきた自信はある。

 だから、俺はさ……『アルカシードがあれば!』なんて言わないさ。

 アルカシードさえあれば、なんて思う時もあるが……結局、ロボットってパイロットの肉体が拡張して伸びたようなものなんだよな。パイロット自身が成長しなきゃ、どんな立派な身体も宝の持ち腐れだしな。


「ま、そゆことでしょうね。ボクだって、乗り手ファーストでデザインしますし」

「俺も一緒さ。ケイオスハウルは……あれは、危険な力だ。だが、危険な程に強い力だからこそ、しっかり制御して正しく使わないとな」


 そういうことだ。じゃあ、みんな! もしよかったら、俺たち三人の原作の物語も呼んでくれよな。『拳王機アルカシード』『魔生機甲レムロイド』『斬魔機皇ケイオスハウル』……どれも読み応えのあるロボットノベルだからな。

 じゃあ、また来週プレイを再開してくれよ!

 ……俺たち三機神の起こす奇跡、見届けてくれよな。

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