噂のエースがやってきた!編

 よっ! ここがリジャスト・グリッターズかい? いい雰囲気の部隊じゃないか……あ、俺のねぐら、どこ?

 俺の名は、布施主フセツカサ。ゼラトって呼んでくれ。

 なんの因果か、今じゃアーカディアン義勇兵ぎゆうへい戦時特例大尉せんじとくれいたいい様だ。

 ま、軍隊なんて柄じゃないけどよ……戦争はもっと嫌だからな。

 さて、それじゃあ早速パイロットとして働かせてもらうぜ!


「あっ、ゼラトさん……失礼、布施主戦時特例大尉ですよね。こちらへ。僕は、アレックス・マイヤーズです。よろしくお願いします」


 おう、こちらこそよろしく頼むぜ。

 早速仕事か、忙しくてかなわねえな。

 ……って、おい、どこへ行くんだ? 格納庫ハンガーはあっちじゃ……


「ああ、ゼラトさん……って呼んでいいですか? ゼラトさん、正式加入してもらったとこ悪いんですけど……


 はぁ? ちょっと待て、国連軍じゃ押しも押されぬエースなんだぜ? その俺が、ベンチウォーマー? じゃあなにかい、出撃させてもらえないのか?


「エースだからですよ、ゼラトさん。僕たち……あ、僕は今はパイロット登録を抹消まっしょうされてますが、僕たちよりレベルが高いんです。スパロボって、新しく加入するキャラのレベルは高めですから」


 つまり、それって……


「他のキャラとレベル差が広がらないよう、しばらくは待機ですね。あ、ここですね」


 ここですね、って……おいおい、キッチンじゃねえか!


「そっちの袋のジャガイモをお願いします。これも立派な任務ですよ、戦時特例大尉殿? さ、皮剥かわむきを始めましょう」


 ぐぬぬ……わーった! やってやるぜっ! こう見えても、手先の器用さには自信があるからな。

 しかしなんだな……そうか、しばらくベンチか。ま、ここんとこ出撃続きだったし、国連総会が始まればドンパチもないだろうさ。なら、骨休めもいい。画面の前のお前さんも、今のうちにゆっくり休んでくれよ? 次の出撃の時は、俺の〝ルペウス〟を出してくれよな? バリバリ撃墜数を稼ぐからよ。

 じゃ、またな! ゲーム再開、待ってるぜ!

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