第24話 ~尾行~
葛葉を観察していたら鈴蘭が惚れたのも納得がいった。
顔を見てみるとキレイな方でスタイルも悪くない。聞いているとサッカー部のキャプテンでストライカーみたいだ。
「かっこいいですね」
「まぁ、モテモテだろうな」
「朱火さんが小学生だった時、かっこいい男の子いました?」
「そんなの考えた事もないな。当時の私にとって男子は『喧嘩の対象』でしかなかったからな」
「そ、そうだったのですか……」
「まぁ、周りはそんな話していたけど別に共感もしなかったね」
恋愛なんてまだ『したい』と思っていないからな。今でも。
他の選手達も見てみたがやっぱり葛葉が目立っている。
スポーツについては素人の私でもエリート選手だという事が伝わってきた。
しばらくすると練習が終わり、それぞれ解散していった。
私はビリニュスと葛葉を追い掛けた。
若宮家とは反対側の方角の高級住宅街に入っていった。
ほぼ近い距離でついていっているが全く気付いていないのがおもしろい。
「……なんか笑えるな」
「ダメですよ! そんな風に思っちゃ!」
ダメだ……。ちょっと我慢できなくなってきた……。
「クスっ!……」
「朱火さん!」
もうダメ……我慢でき……。
「朱火ちゃん? 弟に何か用?」
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