異形のモノとなった男に対して、家族や知人はどう接するのか。それを現代的に描いていて、興味深い作品。ラストに悲壮感がないのも、この作品らしいくて良いところ。
淡々と当たり前のように進んでいく物語。異常事態も度を超すと、自然なものになってしまうのだろうかと思わせられました。一大事をごく当然に受け入れる世界に、一種の狂気と優しさを感じた。
人間、やけにならず誠心誠意を持ち、かつ合理的に行動すればなんとかなるもんです。希望を抱かせてくれるラストでしたね。
人はどんな姿に成り果てても、人間でいられるだろうか。たとえ、気持ちの悪いヤスデの姿であっても。本作は軽く読めるようでいて、その実人間とは何か?という鋭い問いを読者に突きつけてくる。どんな条件が…続きを読む
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