ヤスデ人間――あるいは人の価値に関するいくつかの不安――

作者 既読

人間として生きることに一番必要なのは、やっぱり愛だった

  • ★★★ Excellent!!!

人間は異常を排除する。
それは普通の人間の姿であっても同じです。
見た目と心のどちらかが異常だったり欠けていたとしたら、人間はその異常者を容赦なく排除するでしょう。
人間社会が心や顔の歪んだ障害者を隅に追いやっていることと同じです。

だから主人公は幸運です。
見た目が異常でも、心は人間で、だから見た目なんて関係ないと家族に思われたからです。
まあ、人間の言葉を話せるという部分もあったからではあるのでしょうが、それでも家族の愛の強さが、見た目の異常を乗り越え、彼を生かしたのだと、私は思いました。
カフカのザムザも、家族の愛を示したのが妹だけでなければ・・・

けど、カフカのザムザの方が世の中の反応としては悲しいことに普通です。
だって、異常なのですから。
でも、だからこそこういう優しい物語の結末がとても良いものだと思いました。

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