FF+ドラクエ=クロノ・トリガー?

 大げさでも何でもなく、日本中のRPGファンの期待を一身に受けて発売された本作。開発担当がスクエアということもあり、ドット絵からアクティブタイムバトル(※1)に至るまで、全体的にFF色が強い。


 それでも「FFの亜種」として本作が終わらなかったのは、ドラクエ的な要素が絶妙なアクセントになっていたからであろう。鳥山明氏が描くキャラクターはドラクエ的だし、主人公がゲーム中に喋らない(※2)のもドラクエ的である。特に「喋らない主人公」はFFとドラクエの違いとしてまず挙げられるポイントであり、意図的に採用された可能性は否定できない。


 だからといって、単純に「FF」+「ドラクエ」=「クロノ・トリガー」となるかと言えば、そうでもない。前述のアクティブタイムバトルも本作では「Ver.2」となり、今ではRPGの定番となったシームレスバトル(※3)を実現。その他にもやり応えのあるミニゲームや、プレイヤーの行動によって内容が変化するマルチイベント、十種類にも及ぶマルチエンディングなど、FFやドラクエでは味わえない魅力も満載である。


 本作は「FF」と「ドラクエ」の単なる足し算ではなく、シュレーディンガー(※4)並みの方程式が適用された結果生み出された、全く新しいRPGだったのである。


※1:時間の概念を取り入れた戦闘のこと。ぼーっとしていると、敵から一方的に攻撃されてしまう。

※2:数あるエンディングの中には、クロノが喋るものも存在する。

※3:移動中のキャラクターが、戦闘画面に移行することなく敵と戦うこと。

※4:オーストリアの理論物理学者。波動形式の量子力学である「波動力学」を構築した。本名はエルヴィーン・ルードルフ・ヨーゼフ・アレクサンダー・シュレーディンガー。

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