第12話 策略の末に


 暁の空が、紫雲を割いて朝の訪れを告げた時、打ち捨てられた協会には、女たちの悲鳴が響き渡っていた。


「いやあっ、乱暴にしないでっ!」


 反抗する口を猿轡で塞がれた娘は、涙を流して声なき悲鳴を上げ続けた。養鶏場を営む家の娘クララ・ペトロフは、見慣れた光景を前にして絶句していた。鶏を出荷する時のあのさまを、盗賊たちは、人間相手にやりだしたのだ。縄で縛った娘を、小さな木箱に無理やり押しこむ。上から蓋をして釘で打ち付ける。カンカンカンと音が響くのと同時に、くぐもった娘の悲鳴は聞こえなくなった。

 そして、貨物用の小さな馬車に乗せられた。


「さあ、次はお前だ!」


 クララの細腕を掴んで、盗賊が言った。機械的、流れ作業的に回される。どこまでも鶏の出荷に酷似している所業に、クララも涙を流して泣き出してしまった。


「あーあ、酷いことするなぁ。あれじゃまるで、家畜と同じじゃないか」


 それを見て、悲嘆にくれている男が一人いた。マトフェイだった。ナイフで缶詰をこじ開けて、中の魚をもしゃもしゃ食べながら、出発の準備を待ちぼうけてる。のんびりした様子の彼に、同じく朝食代わりのウォッカを煽っているフォマーが、鼻で笑って皮肉を返した。


「お前は、優しいんだか冷徹なのか、わからねえな」


「おれは優しいよ。優しいけど、優しさだけじゃ飯は食えないからね」


 マトフェイは答えながら、食べ終わった缶詰の縁を、足元に転がっていた小石でゴリゴリと削りだした。缶詰がボロボロになると、それを廃屋のそばに、そっと置いた。


「何してんだ?」


「昨日、ここに猫がいたからさ。置いといてやったら食べるかもって」


 フォマーはぷっと吹き出した。


「そんな事して喜ぶの、モリスぐらいだぞ」


「あぁ、そうだったね。あいつもおれと同じで、野良猫には特別思い入れがあったから」


 マトフェイは、フォマーの言葉に背中で答え、魚カスが浮かんだ缶詰を静かに見下ろして、ぼそぼそと呟いた。


「お前たちも、いい人に拾ってもらえよ」


 マトフェイは立ち上がると、服の襟をキュッと正した。初めて身につけた立派な装飾の詰め襟は、息が詰まりそうだった。マトフェイにフォマーが尋ねた。


「お前の準備は万全か?」


「あぁ、もうバッチリ。いつでもいいさ」


 マトフェイの答えを聞くと、フォマーはよしっ。と声を上げ、武器を携えた盗賊たちに向かって、声を張り上げた。


「野郎ども、出発だ! 昨日の晩に、この辺を軍人がうろついてやがったから、道中でやつらとぶつかるのは必須だ! だが軍隊相手に喧嘩をする気はねえ、全力ではぐらかして、逃げ切るぞ!」


 威勢はいいが、最初から負けを引きずる発破だった。盗賊たちはドっと笑ったが、おぉっ、と呼応して、拳を空に突き上げた。そして、ある者は馬に跨り、ある者は馬車を引いた。フォマーは、自分の体の前に、帽子をかぶった小さな盗賊を乗せて馬に跨った。


「さて、行くぞ」


 そうして、盗賊たちの大移動が始まった。

 一団は、異国からやってきた行商人にしか見えないはずだ。野蛮さをひた隠し、道中を淡々と進んで行く。

森を抜け、村々を結ぶ街道に出るが、軍隊の姿はない。盗賊たちは気を張り詰めながら、進路を東に向かった。

 しばらく歩き続けると、なだらかな丘に当たった。彼らが丘を登りかけたとき、先頭を行く盗賊が、後方の仲間に待ったをかけた。


「向こうから誰か来ます」


 盗賊たちは進みをわずかに遅らせた。ところが、緊張はすぐに驚きに変わった。


「すっ、すっげえデブだぞ!」


 それは、見た事もないくらい太りきった農民の男だった。肥え過ぎた豚が、二頭のロバが引く馬車に、ずっしりと座っている。可哀想なロバたちは、下り坂を歩いているというのに、口を大きく開け、ハアハア息切れしていた。馬車には、普通の大きさの男も同席しているが、デブの隣に座っているので、ものすごくちっぽけに見える。おまけに、太った男の馬車からは、奇怪な騒音が鳴り響いていた。


「ものすげえな。なんだありゃ」


「待て、それよりも何かの音が聞こえるぞ?」


 フォマーは顔をしかめて、前から向かってくるデブの馬車を睨みつけた。


「鶏……みたいです」


 先頭の盗賊が、目を凝らしながら、デブの馬車の荷積を答えた。

 デブの馬車には、大きな鳥かごが付いていて、そこには数百羽もの鶏がぎゅうぎゅうに押し込められ、暴れて羽を散らし、けたたましく鳴きわめいているのだ。

 盗賊たちは、本物の農家の仕事ぶりに感心していた。


「あんなに目障りな荷物を抱えて、ご苦労さんだな……」


 デブの馬車が、目と鼻の先に差し迫った。近くで見ると、デブの迫力たるは、他の追随を許さぬほどだ。デブにしか目が行かない。驚くべき体積を誇るデブだった。

 二つの馬車がすれ違うとき、デブの隣にこじんまりと座っている男が、軽い会釈をした。彼にだけ目を当てると、そこそこ大柄な男だった。おまけに、男前である。しかし、覇気はないし、まるでデブの腰巾着みたいな物腰だった。

 まさか、こんなデブと男前が軍人な訳がないだろう。盗賊の誰もがそう思って、丘を登り始めた。

 その時だ。鶏がひときわ甲高く鳴き叫び、驚いた盗賊の一人が、鶏小屋に目をやった。


「ヒッ!?」


 盗賊は息を飲んで凍りついた。鶏小屋の中に、あるはずのないものが見えたのだ。鋭い眼光を放つ、獣のような眼差しを。

 その瞬間、鶏小屋がバンっと音を立てて、内側から破壊された。多くの鶏が一斉に飛び立つ。盗賊たちは意表をつかれ、目を剥いて驚き、飛び上がった。

 しかし、それが彼らの命取りとなった。


「でやあああああっ!!」


 夜明けの空を突き抜ける声とともに、鶏小屋から鋭い刃が突き出され、先頭にいた盗賊の肩を突き刺したのだ。

 盗賊は叫び声をあげて落馬した。鶏小屋から飛び出したその者は、空になった馬の鞍に飛び移ると、立て続けに剣を振るって、周りにいた2人の盗賊を切りつけた。


「ぎゃあっ」


 悲鳴が重なり、盗賊たちは血を流して落馬する。数秒も経たぬうちの斬り合いだった。

 完全に隙を突かれた盗賊たちは慌てふためき、どだばたしながら武器を持とうとする。しかし、毛を逆立てた獣は許さない。剣をかがげて右に左に振るう。盗賊の構えた武器が弾かれ手を離れる。獣は、傍から小刀を抜きとると風を切って投げ飛ばし、離れたところで拳銃を構えた盗賊の腕を突き刺した。


「もはや勝負はついた! 盗賊どもっ、命が惜しければ黙って降伏するがいい!」


 その者が高らかに告げた時、フォマーは舌打ちをして、怒りをあらわにした。


「てめえが、軍隊の親分のガイダールって野郎だなっ」


 その瞬間、ガゥンっという銃声がフォマーの耳のすぐ下をかすめた。獣が剣を構えた逆の手には、小さな小銃が見えていた。


「口を慎まんかっ! ここで極刑に処してやってもいいのだぞっ?」


 彼女は、獅子の鬣のような金髪をなびかせて、高らかに告げた。


「私はイスクラ・ガイダール! 野郎ではないっ、女だっ!!」


 勇ましき女将校が高らかに名乗り上げた直後、ピィーっという甲高い笛の音が鳴り響いた。農民の男前の方が、口に笛を咥えて吹き鳴らしたのだ。同時に、なだらかな丘の向こうから軍勢の足音と怒声が響き渡る。それは女将校の援軍が押し寄せることを意味した。このデブと男前の農民達も、軍隊の拙攻だったのだ。


「この野郎、よくもっ」


 フォマーが拳銃を構え、農民に狙いを定めた時、女将校が剣を振るい、拳銃を叩き切った。


「ただの使いっ走りに気を引かれるとは、笑止千万っ!」


 イスクラは盗賊を笑い飛ばし、馬の上に足をかけ、宙に飛び出した。彼女の舞った足が、他の馬に跨る盗賊の頭を蹴りつけ、彼女を撃ち落とさんと狙いを定めた、別の盗賊の顔面に強烈なかかと落としを食らわせた。


「化け物かよあの女っ」


 フォマーは馬を引くと、馬車を先導する仲間に合図を送り、慌てて踵を返して走り出した。



 イスクラが剣を抜き、鶏小屋から飛び出して盗賊に切り込む。その様子を目の当たりにしたルドルフは、震えるほどの感動と興奮を感じていた。

 この案を提案した時、援軍の兵が、丘の上から駆けつけるまでの時間を、イスクラ一人で凌がねばならないと危惧したのは、言い出したルドルフだけだった。イスクラはもちろん、他の兵士達もイスクラの身を案じる言葉など微塵も発しなかった。

 あの時は、軍隊とはこれほど冷酷なのかと思ったが。なるほどこれは、言うだけ無駄な心配だったようだ。イスクラは、たった一人で盗賊の一団に切り込み、そのほとんどを打ち取ってしまったのだから。


「あの女軍人、すげえな」


 マールも同じ思いだったようで、ブヒっと身震いしながら呟いた。



 数時間前、まだ深夜のうちに、ペトホフ養鶏場に交渉に出向いたのは、イスクラ本人とルドルフだった。


「わたしの身を隠すために、鶏をありったけ馬車に積ませて欲しい」


 寝静まったペトホフ家をたたき起こし、嫌と言っても頷かせる勢いで迫ったイスクラに、ペトホフはただ同然で鶏と鶏小屋付きの馬車を差し出した。

 荷積の最中に、イスクラはルドルフに笛を手渡して言った。


「ルド、お前は笛は吹けるか?」


 笛を受け取ったルドルフは、恐る恐る吹いてみた。笛は、ぴぃ。と小さな音色を奏でた。ルドルフは、初めて笛を吹けること知り、子どものように目を輝かせた。


「それは、お前にくれてやる」


 ルドルフの表情を見たとたん、イスクラは笑いをこらえながら告げた。


「その代わり、この馬車はお前が引け。わたしが奴らに切り込んで体勢を崩したあと、お前が笛を吹いて後軍に合図をするんだ」


 ルドルフは目を丸くした。


「そんな顔するな、本当の農民が引いてこそ真実味が出る。ま、顔を布で覆うなど、目立つ格好は問題外だから、素顔をさらして行ってもらうがな」


 ところが、そこにチャチを入れる男がいた。鶏を鶏小屋に押し込めていたマールが、眉を吊り上げイスクラに食ってかかったのだ。


「おい姐ちゃん、農作と養鶏を一緒にするんじゃねえよ。土いじりと鳥飼じゃぁ、勝手が違うさ、勝手がな」


 ずいぶん偉ぶった態度のマールに、イスクラは、ほう。と短く唸った。近くにいたルドルフには、イスクラの額に、薄っすら青筋が浮かぶのが、はっきりと見えていた。


「おいデブ、だったらこの馬車を引くのは貴様だ」


「じょっ、冗談じゃねーよっ? なんでおれがそんな危ない目にっ?」


「攫われた娘には貴様の妹も含まれているそうだな。だったら、妹のためにその醜く太りきった贅肉を酷使してみろっ」


 クマが吠える勢いで言いくるめられ、マールはブヒブヒ震えながら何度も頷いた。



 こうして、イスクラを鶏で覆い隠した馬車を、ルドルフとマールで引くことになったのだ。結果的に、マールがいてくれた事で、全ての注意を彼に向けられた。作戦は大成功だ。

 援軍が丘を駆け下り、盗賊と剣を交え始めた。作戦ではこの後、2人は馬車の下に隠れて、軍が盗賊を鎮圧するまで待つはずだった。

 ところが、突如マールがロバ達に鞭を入れた。

 ルドルフが目を丸くしてマールを振り返ると、マールは前方を睨みつけて、声を張り上げた。


「奴ら、勝ち目がないとわかって逃げ出すぞ! あれ見ろっ!」


 マールの視線の先には、進行方向を変えて走り出そうとしている馬車があった。間違いない、あれに攫われた娘達が乗せられている。

 貨物用の小さな馬車だが、方向を変えるのは、すぐには出来ない。しかし、走り出されたら厄介だ、逃げ切られてしまう。かといって、武器を何も持たないマールとルドルフが追いかけたところで、どうしようもない。


「うぉぉおおおおっ!」


 それでも、マールはロバを走らさせた。盗賊の荷馬車はまだ助走をかけている。二頭のロバ達は、死にそうな勢いで馬車に追いついた。


「おれの妹を返せえっ!」


 マールは叫ぶと、貨物用の荷台にかけられたホロに手を伸ばした。ブクブクに太った手は、ホロを貼るためのロープを掴んだ。しかし、馬の走る速さに勝てるはずもない。ロープは、マールの手のひらを削りながらすっぽ抜けてしまった。


「あぁあっ、そんなっ!」


「よくやったデブっ!」


 その直後、けたたましい蹄の音が迫ってきた。馬に跨ったイスクラが、凄まじい勢いで追いつき、マールが掴みかけた荷台のホロに剣を振るったのだ。ビリィっと音を立てて布が切り裂かれる。さらにイスクラは、荷馬車の前に回って剣を振るい、荷台を破壊し、さらに御者に小銃を放った。

 ぎゃあっと悲鳴がして、盗賊達が落馬し、馬が驚いて足を止めた。その勢いで荷台から細長い木箱が宙に放り出された。地面に叩きつけられ、釘止めされていた箱が砕けて、中身が転がり出た。


「クっ、クララァ!!」


 マールが声を上げて、馬車を飛び降りた。なんと、木箱から放り出されたのは、細身の若い娘だったのだ。クララと呼ばれた娘は、落馬した衝撃で手足から血を流していたが、ドシドシと駆け寄るマールの姿を目にした瞬間、目に涙を浮かべて立ち上がった。


「お兄様ぁっ」


 マールとクララは、ヒシっと抱き合った。


「きっと助けに来てくださるって、信じていましたわ、お兄様ぁーっ!」


「ブホホッ、妹よーっ!!」


 異様な光景にルドルフは立ちつくしてしまった。醜い脂肪の化け物に、ほっそりした美しい娘が絞め殺されているように見える。まさかあれが、マールの妹か?

 どうやらそのようだ。熱い兄妹の抱擁は、不思議と絵になった。


「そうだお兄様っ、大変なんです! 攫われた娘が一人、人質にされているんです!」


 贅肉の中から、クララが悲鳴を上げた。


「サーシャちゃんっていう子が、フォマーという盗賊の馬に乗せられているんです! 早く助けてあげないとっ」


「サ、サーシャだって?」


 マールは、慌ててルドルフを振り返った。ルドルフは、目を剥いて立ち尽くしていた。マールが、気絶しそうなルドルフに声を張り上げた。


「サーシャってお前の妹だろっ、やばいじゃないかっ」


 すぐに助けに行かないと。マールに叫ばれ、ルドルフはハっとして走り出した。

 だが、走り去った盗賊とイスクラはすでに遠くに見えていた。

 追いつけるはずがない。と、ルドルフが唇を噛んだ瞬間、


「俺たちと追いかけようっ!」


 後ろから、軍服を着た2人の兵士が馬で駆けつけた。ヘルメットをかぶった兵士が、ルドルフに向かって手を差し出した。


「乗れっ!」


 彼はルドルフを引き上げると、馬に乗せて走り出した。その背に、クララが声を張り上げた。


「気をつけてっ、あいつら何か企んでるみたいだったわ!」





 盗賊の馬車とイスクラは、街道を外れて再び森に入った。

 イスクラはずんずん馬を走らせ、盗賊を馬が入れぬ木々の密集地帯に追いやった。すると、盗賊は馬を乗り捨て、帽子を目深にかぶった小さな盗賊を連れて走り出した。イスクラも馬から飛び降り、逃げた盗賊を追う。イスクラは、手のひらに忍ばせた小銃を発砲させた。盗賊が身じろぎ、巨木を背にして立ちどまった。


「そこまでだ、降伏しろ!」


 盗賊と対峙するイスクラ。剣を突きつけ負けを求める。ところが、盗賊は不敵に微笑むと、一緒に連れていた小さな盗賊を前に抱きかかえ、そして、帽子を剥ぎ取った。

 イスクラは目を剥いて立ちつくした。

 その小さな盗賊は、口を塞がれ手を縛られ、盗賊の格好をさせられたサーシャだったのだ。


「貴様っ、どこまで卑怯なことを……」


 唇を噛むイスクラに、盗賊が高笑いをあげて言い返した。


「降伏するのはあんただぜ、女将校さんよぉ〜」


 その時、イスクラの背後の茂みが揺れた。イスクラの緊張が一気に高まる。ところが、盗賊の前に抱きかかえられているサーシャが、驚いて顔を紅潮させた。

 茂みの奥から現れたのは、ルドルフと2人の兵士だったのだ。

 イスクラは、ニヤリと笑った。そして、改めて盗賊に対峙した。


「どうやら、剣を捨てるのは貴様の方だ。人質を離し、我らに降伏しろ。数でも剣の腕でも、我らの方が勝っているぞ」


 勝ちを確信したイスクラは、サーシャを抱きかかえる盗賊にそう告げた。

 ところが、盗賊は不敵な笑みを浮かべ続けた。


「数で勝ってるだと? 何をたわけた事言ってるんだ」


「何?」


 不穏な気配を察したイスクラは、目を動かし、増援の兵士を伺った。

 その時だ。ヘルメットを被った兵士が、ルドルフの肩を抱いてにっこり笑った。


「残念、この鳴き人は、もうおれの人形だよ」


 そして、ヘルメットを脱ぎ捨てる。現れた顔に見覚えはなかった。それよりも、その背後に立っている兵士を目にして、イスクラは驚いた。昨夜から行方が知れなかった、パーヴェルだったのだ。

 そして、パーヴェルも、ルドルフも、虚ろな目をしていた。その表情は、鳴き人に操られていたあの盗賊や地主達と、全く同じだ。イスクラは戦慄した。


「数の文では、4対1ってことだけど。どうする? 女将校さん」


 ルドルフの肩を抱いた男が不敵に囁いた。イスクラは、すぐに悟った。


「あぁ、なるほど。貴様が例の鳴き人か」


「そう。操りの鳴き人、マトフェイだ。よろしくね女将校さん」


 マトフェイはにっこり微笑む。対照的に、ルドルフは虚ろな目をしてサーシャを見ていた。サーシャもイスクラも絶望的な気持ちだった。

 ルドルフが、操られてしまったのだ。

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